★ 朝、起きた時に口臭が気になる理由
2023年12月18日
起床時はお口の中の細菌が増えています。
起床時に口の中がネバネバして不快に感じることがあります。
これはねている間に唾液の分泌が減り、細菌が増殖するためで、「モーニングプレス」と呼ばれています。
歯周病や糖尿病などが原因の病的口臭も一日のうちに変化がありますが、原因となる病気を治療しないままでは口臭の生じる時間が多くなります。生理的口臭でも、起床時や空腹時などに口臭が基準値以上になる事があります。
また、唾液がたくさん出ると口臭が減るともいわれています。
一般的に高周波、食事やブラッシングの後、時間の経過にしたがって強くなり、食後に減少します。食品にもよりますが、食事をすると咀嚼や舌の動きにより唾液が出て、その自浄作用によって口臭が減少します。ただし、食べかすが残ったままブラッシングしないと、その後、口臭が強くなります。
特に、歯と歯の間の清掃が口臭予防に効果があります。
★覚えておこう!★
口臭、特に生理的口臭は、生活習慣との関連が報告されています。
日本の棒高校で、高校生の口臭とその要因について調査結果を行った結果、朝食を食べていないこと、多量のプラーク付着、舌苔の付着の3点が口臭と関連があることがわかりました。
朝食を食べないことはもちろん、咀嚼回数の少ない食品のみを食べていると唾液の自浄作用が働きにくくなるため、口臭が減少しにくくなります。
口臭を減少させるためには、朝食をきちんととる事、食事の内容を咀嚼回数の多い食品や食形態にすること、口腔清掃を行うといった生活習慣が大切です。
★ 口臭が生じる仕組みと原因
2023年12月16日
口臭の原因はさまざまといわれています。
口臭は、自分自身では慣れてしまってわからない場合が多く(嗅覚の順応)、周りから指摘されて気づく場合や、周りの人のしぐさから自分に口臭があると思いこんでしまう場合があります。
原因は主にお口の中の絶対やプラークで、それらが原因の口臭を「生理的口臭」と分類しています。朝起きた時や、空腹時、疲労時、緊張して口が乾いたときに感じる口臭、女性における生理時の口臭、これ医による老人性口臭などがあげられます。新陳代謝で古くなってはがれた粘膜などのタンパク質を、絶対やプラークの中にいる細菌や微生物が分解すると、口臭のもとになるガスが発生するのです。
一方、全身の健康状態や生活習慣とも関連しているものもあり、歯周病などのお口の病気や、糖尿病などの全身の病気などによっておこる口臭は「病的口臭」と呼ばれています。
★ 唾液量を増やすには
2023年12月15日
唾液腺の刺激がポイントになります。
唾液腺は、筋肉のように使わないと衰えて、唾液の分泌機能が低下してしまいます。その予防には唾液腺の刺激が有効です。
よく噛んで食べるなどお口の中を刺激すると唾液腺も刺激されます。
また、噛む茂樹は自律神経にも伝わり、それが唾液分泌の指令を出すことにもつながります。
唾液腺を直接刺激するには唾液腺マッサージが有効で、食事の前に行うと効果があるといわれています。
そのほかにも唾液の分泌を促すために日常生活でできることはたくさんあります。
★ 唾液が減りやすい人
2023年12月13日
唾液の減少は更年期に集中しています。
女性は、45~55歳頃に女性ホルモンが低下するため、閉経し、更年期を迎えます。この女性ホルモンの低下が口腔乾燥感と関連しているといわれています。全国の女性外来へのアンケートでは、口腔乾燥、味覚障害、舌痛、顎関節症などの訴えが多いという結果が出ています。
慢性疾患や服薬の多いご高齢者も要注意です。
高齢になると、高血圧、脂質異常症、不眠症、頻尿などさまざまな病気を抱える方が増えます。
それらの治療薬の服用や、糖尿病や甲状腺疾患などの病気そのものによって口の渇き(口渇)が引き起こされるため、お口の乾燥を訴える方が多くなります。
さらに最近では、若年層にもストレスが原因のお口の乾燥がみられるようになってきています。
★ 唾液が減る原因
2023年12月9日
唾液は自律神経からの指令で作られます。
唾液が分泌される仕組みを、工場での製品加工に例えてみましょう。唾液をつくる「工場」が唾液腺です。
この「工場」で、「材料」である血液を使って、唾液という「製品」がつくられます。さらに、「工場」を動かす指令を出す「司令部」の役目は自律神経が担っており、「工場」の稼働状況と、「材料」を「工場」に運び込む量を調節しています。
唾液が少なくなる原因は、「工場」の唾液腺が痛んでいる、「司令部」の自律神経のバランスが乱れている、「材料」の血液をうまく運べていないなどがあります。原因の特定には、唾液量の測定、唾液腺の画像検査、血液検査などさまざまな検査が必要です。
原因 |
具体的な疾患など |
唾液腺の損傷 |
シューグレン症候群、口腔など唾液腺に近い部位の悪性腫瘍への放射線治療、唾液腺の疾患(唾液腺腫瘍、唾石症)など |
自立神経の乱れ |
ストレス、精神疾患、更年期障害など |
自律神経から唾液腺への指令の障害 |
薬の副作用(精神安定剤、解熱鎮痛薬、咳・痰・鼻水を抑える薬、
高血圧症の薬など多数) |
血液の運搬の障害/血液や体液の減少 |
糖尿病、甲状腺機能障害、腎疾患、歯質異常症などの代謝性疾患、
薬の副作用(利尿薬、カルシウム抗菌薬)、脱水 |
★唾液の減少による影響
2023年12月8日
口腔乾燥のサインが見られたら専門医の受診を勧めます。
唾液の量が減ると、お口の乾燥感や粘つき、話しづらさ、乾いた食べ物の噛みづらさなどを感じます。とはいえ、自分のお口の中が乾燥状態にあるのかどうか、いまいちよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
唾液の量が減とお口の中の洗浄作用が少なくなり、いつまでも食べ物がお口の中にたまってしまいます。
また、飲食物によって下がったpH値がなかなか元に戻らなくなり、歯の表面のカルシウムが溶けだす
「エナメル質の脱灰」が進んでしまいます。さらに唾液に含まれる抗菌物質やタンパク質の量の減少、歯を保護するペリクルも形成されにくくなることでお口の中が菌に弱い環境になってしまいます。このように、唾液の減少によってさまざまな作用が弱まるため、むし歯や歯周病のリスクが高くなるのです。
★ 唾液の働き
2023年12月6日
唾液は人知れずお口の中で大活躍しています。
唾液の働きとしてまず挙げられるのは、歯茎や舌などの粘膜を保護して傷つかないようにする「潤滑作用」です。食べたり喋ったりするのをスムーズにしているはたらきです。はま、食べ物に含まれるでんぷんを糖に変える「消化作用」もよく知られており、ご飯をよく噛むと甘くなるのはこのためです。さらに「けがをしたらよだれをつけておけば治る」と言われるものも、唾液に「抗菌作用」があるからです。
またお口の中や歯を守ります。
食べかすを洗い流してお口に残るのを防ぐ「洗浄作用」や、お口の中の酸性度(pH値)を正常に保って歯が溶けるのを防ぐ「緩衝作用」、唾液に含まれるタンパクで細菌を集める「凝集作用」、細菌をお口の中から排出する作用など、むし歯や歯周病から歯を守る働きもたくさんあります。
また、唾液内の糖タンパクにより歯の表面に形成されるペリクルは、歯を保護します。
さらにペリクルはお口の粘膜を修復する成分も含んでおり、傷を治す作用もあります。
★酸蝕歯になりやすい 飲食物・食べ方・飲み方
2023年12月5日
身近な飲食物には酸性のものが多くあります。
市販飲料の酸性度(pH値)を測定した結果、約73%の飲料が、歯のエナメル質が溶ける数値を下回る値を示しました。
また、食べ物についても同様に測定した結果、身近に存在する多くの食品が酸性でした。なぜ人気の清涼飲料水の多くはpH値が低いのでしょうか。食品衛生法の基準によれば、清涼飲料の殺菌条件は飲料のpHによって区分され、pHが低いほど加熱条件がゆるくなります。これは、酸性の水溶液そのものに殺菌力があるからです。このため、高温で加熱すると味が変わってしまう炭酸飲料などはpHが低く酸性度が強くなる傾向にあります。
酸性度の強い飲食物を、高頻度に(毎日)摂取する習慣があり、しかも時間をかけてちびちび食べたり飲んだりする癖(デスクワーク中の栄養ドリンク、運転中の炭酸飲料、運動中のスポーツドリンクなど)のある人ほど、酸が歯に触れる時間が長く、唾液による洗浄効果も期待できないため、歯が溶けやすくなります。他にも、前歯でかんきつ類などの果実をかじったり、酢のものをすするようにして食べる方は要注意です。
★ 酸蝕歯とう蝕の違い
2023年11月25日
簡単にいうと、虫歯は一部分、酸蝕歯は広範囲のことを指します。
歯は、カルシウムやリンなどのミネラル成分でできていて、酸に触れると化学反応が起こり分解され溶けてしまいます。むし歯は、むし歯菌が出す酸によって歯が溶ける病気で、歯の溝や歯と歯の間など汚れのたまりやすい場所から歯が溶け始めます。ですので、むし歯のできる範囲は限られています。
それに対して、酸性の食べ物やの身も度がお口の中に入ってきて、繰り返し歯と接触することで溶け始める現象を歯の酸蝕といい、酸蝕によって病的に溶けてしまった歯を酸蝕歯と呼んでいます。飲食物は、お口の中全体にいきわたりますから、広範囲の歯に被害が拡大します。
歯が溶ける原因は、むし歯菌の出す酸だけではありません。身近な市販の酸性飲食物でも、その食べ方・飲み方次第では歯が溶けます。
この場合、酸性飲食物を摂った直後の歯の表面は軟らかくなって柔らかくなっています。(軟化)
また、持続性の嘔吐がある場合でも、胃酸の影響で歯が溶けます。
★ フッ化物の安全性は科学的根拠に裏付けられている
2023年11月24日
信頼できる期間の正しい情報から判断をしてください。
フッ素は、自然界では他の元素と化学結合し、フッ化物とし地殻、土壌、海水、大気中に存在します。
土壌中には約280ppm、海水中には約1.3ppmのフッ化物が含まれていて、濃度の違いはあれども、地球上の水、すべての食べ物や飲み物には1945年にグランドラビッズで、初めて水道水フロリデーションが実施されて以来、あらゆる角度から継続的に調査・研究が積み重ねられてきました。信頼できる査読制度によって支持された何万もの研究論文が、水道水フロリデーションの安全性を裏付け、その結果がフッ化物応用全体の安全性につながっています。
インターネットには誤った情報と正しい情報が混在しています。
不安を抱かせる言葉にとらわれ、フッ化物という有益なものを十分に利用しなかったために虫歯を発症するというのはもったいないことです。信頼できる専門機関の正しい情報に耳を傾けるようにしましょう。