★ 他の病気とも影響を及ぼしあう歯周病
2024年7月30日
歯周病は、悪化すると歯だけの病気にとどまらなくなります。
細菌の出す毒素が、血管や器官を通じて全身に巡り、病気の原因になるのです。もし、併せて持病があるようなら、症状の悪化の原因になります。
糖尿病の人は、歯周病の進行が速いのですが、歯周病を治療することにより糖尿病の症状の改善につながることは研究結果として証明されています。歯周病を治すことで、糖尿病が治るというわけではありませんが、相互に関係しているのd江糖尿病の方はとくに歯周病の治療は怠らないようにしてくださいね。
糖尿病以外にも肺炎や早産その他、全身の疾患に影響を及ぼすこともあります。
また、「血が出るから」といって歯磨きをやめないことも重要になります。
歯ブラシをしていて出血すると、驚きますし誰だっていやですよね。そこで「血が出るから」と、歯磨きをやめてしまう人が多く見受けられます。これは逆効果で、歯垢がどんどんたまっていき、歯周病悪化の原因となります。
歯垢がたまりやすくなると、歯と歯茎の間の溝は深く大きくなっていきます。
すると歯垢がたまりやすくなり、歯周病になる可能性がより高くなります。
大切なのは、毎日の歯磨きです。
多少の出血はすぐ止まりますので優しく歯磨きを続けて歯周病が悪化することを食い止めましょう。
★ 歯を磨いたら血が出るのはなぜ?
2024年7月23日
歯磨きで除去できなていない歯垢と歯茎が炎症を起こし、出血します。
この状態を「歯周病」と呼びます。
歯周病は、自覚症状がないまま全身の疾患に悪影響を及ぼしかねないので、早めに処置をしましょう。
歯垢を歯磨きでしっかりと除去できていないと、歯と歯茎の間に付着し続けてしまい、溝にたまります。
歯垢は細菌の塊なので、ほおっておくと細菌が毒素を出して歯ぐきを刺激し、炎症を起こし、出血します。
これが「歯周病」です。
進行すると歯ブラシや、食事をする時に食べ物が当たる程度の少しの衝撃が加わるだけでも出血するようになります。
歯周病は自覚症状がないまま静かに進行していく病気です。
別名「沈黙の病気」とも呼ばれています。
歯周病には、症状が悪化するごとに段階があります。
初期段階を「歯肉炎」と呼び、歯ぐきに炎症が起こるのみで、痛みなどの自覚症状は有りません。
歯肉炎が進行すると「軽度歯周炎」になり、歯ぐきの境目から出血がみられます。
歯磨きをする時に出血する人は、この状態に当てはまります。
さらに症状が進行した「中度歯周炎」になると痛みを伴うため、歯磨きが出来なくなります。
こうなると、口内細菌を除去できなくなるため症状はさらに悪化していきます。さらに進行した「重度歯周炎」になると、炎症が歯茎を形成している内部の骨まで到達して、骨を溶かしはじめます。
やがて、歯がぐらつくようになり、最悪の場合、歯が抜けてしまうこともあります。
また、歯ぐきからの出血に加え膿がでます。
この状態は、口臭もひどくなるのが特徴です。歯茎の炎症が進行すると歯肉が退縮(歯ぐきが下がっていくこと)していき、
下に下がることで歯が長くなったように見えるので見た目も変化します。
★ 歯が欠けたらどうしたらいいの?
2024年7月22日
欠けている部分の大きさによって治療法が異なります。
保険適用内で行えるものもありますので、ぜひ一度相談してみてください。
歯の一部が欠けたら、基本的にプラスチック製のレジンと呼ばれる白い詰め物を詰める、またはかぶせることで治せます。
これは保険適用内で行うことができます。歯の欠け具合の判断は、それぞれの歯科医の先生により異なる場合があります。
前歯が小さく欠けている場合は、その部分を覆うようにプラスチックの白い詰め物であるレジンを充填して修復します。
強度は、セラミックや金属と比較すると劣りますが、欠けた部分だけ詰めて修復するので、余計に歯を削る必要はありません。
前歯で中くらいに欠けている場合は、歯の全体にかぶせる必要があります。少し前までは保険診療であれば、金属のプレームの上にプラスチックを盛る被せ物治療(補綴治療)が主流でした。
しかし、今では保険診療内でもCAD/CAM冠(治療箇所を3Dカメラで撮影し、被せ物の設計や加工をコンピューター主導で行い作成するもの)を使用したメタルフリーな治療が可能です。
自由診療では、オールセラミック冠(内側・外側ともに白いセラミックでできたもの)が一般的です。
奥歯が欠けた場合の保険診療では、詰め物や被せ物は銀歯かプラスチックになります。
自由診療(自費診療)に関しては、セラミッククラウンまたはセラミックインレーと呼ばれる白い詰め物(セラミック治療)になります。
自由診療は保険内治療に比べると治療費用が高くはなりますが、安全性と審美性は非常に高くなります。
周りの人から見ても作りものだとはほぼ気づかれませんので、審美治療として銀歯から高品位セラミックに付け替える人も多くいらっしゃいます。
神経が生きている歯で大きく欠けた場合は、神経を残すことさえできれば、全体に冠をかぶせる治療ができます。
欠けたり穴が開いていたりして神経が露出していた場合は、神経を取って根っこの治療をする必要があります(根管治療)
その後、神経を取った歯はもろくなり破折のリスクがあるので、土台を入れた後、強度を出すために全体に被せものをするようにします。大きく欠けた場合のなかでも、歯が骨縁下組織まで広がるほどまで欠けた場合は、歯の保存が難しく、抜歯となります。抜歯した場合、かみ合わせを安定させ、他の歯を長持ちさせるために、入れ歯もしくはインプラント治療などの治療法が必要となります。
また両隣に歯がある場合は、ブリッジで治療することもできます。
大きく破折した
場合には、治療技術のある歯科医院で診てもらうことをお勧めします。
自転車事故やスポーツ中に歯を強打した場合、歯が抜け落ちたり(脱臼)、グラグラしてしまったり(亜脱臼)することがあります。脱臼したまま放置するのはよくありませんので、歯を保存液、生理食塩水、牛乳などにつけて、早急にかかりつけの歯医者さんで治療を受けてください。脱臼した歯と隣の健全な歯を再植(一度あえて歯を抜いた後に挿入し直すこと)して、歯と歯の間と裏側を治療用の接着剤で固定する必要があります。
この応急処置を迅速にすることにより歯を残せる可能性が高くなります。
この場合には、腫れたり痛みが出たりするので、鎮痛剤が必要な場合があります。
だだ、一度抜け落ちてしまった歯は神経が壊死している可能性が高いので、歯の中の神経の管をきれいにする根管治療を行う必要があります。
★ 歯が抜けた時の治療方法はなにがあるの?
2024年7月16日
重度のむし歯で歯を抜かなくてはならなくなっても、抜いた歯を補う治療をすれば、これまでと同じように問題なく発音や食事ができます。
治療法により、治療期間(通院回数)・価格・お手入れ法・装置の寿命などが異なるので、事前にポイントを理解し自分に合った治療方法を選ぶことが大事です。ここでは3つの治療法のメリットとデメリットを交えて解説します。
ここで予めお伝えしたいのは、一概にどの治療法がいいかというのは存在しないことです。
これは、患者さんによって「なるべく通院しないでできる治療法がいい」や「保険適応内の治療で十分である」などそれぞれの考えがあるためです。ライフスタイルや代さんなど、なにを優先するかによっても最適な治療法は変わります。
歯科医は各々の事情を加味した上で、最適な治療法を提案するのも歯科医の仕事の1つです。
歯科医と患者さんは、治療後のメインテナンスのことも考えると、何年、何十年のお付き合いとなります。
時間もお金もかかる事ですので、気を遣わず相談、そして後悔することのない治療法を考えていきましょう。
➀部分入れ歯
部分入れ歯は、なくなった歯を部分的に補う治療法です。プラスチック製の歯茎に似た土台を、金属で隣同士の歯に引っかけて固定します。自分のお口に合った部分入れ歯原、咀嚼や発音も問題なくできます。
部分入れ歯は、細菌がたまりやすくむし歯になる可能性が高くなります。
毎日、キチンと歯磨きし、部分入れ歯を洗浄することで対策しましょう。
◎メリット
・健康な状態である自分の歯を削らない
・最小限の装置で済む
・保険適用のため、インプラントよりも安価
※価格は治療内容によって異なります。必ず歯科医に確認&相談してください。
▲デメリット
・虫歯になりやすくなる(とくに部分入れ歯近くの歯)
・部分入れ歯洗浄アイテムの購入が必要
・自分の歯の噛む力を100%とすると、30%程度の強度で、「ブリッジ」「インプラント」より劣る
②ブリッジ
ブリッジとは、名前通り無くなった歯を中心に両隣の歯に人工歯の「橋」をかぶせる治療法です。
両隣の歯を、周りから削り柱のような形にし、上から人工歯をはめ込みます。
削った両隣の歯でなくなった歯を支えているので、自分の歯の負担が大きく長期的にみるともろくなり再治療するケースが多くあります。
保険適用内で行えるので、比較的安価ではありますが、患者さんにはそこまで踏まえて検討して頂きたいです。
◎メリット
・取り外しが不要
・保険適用の為一般的に「インプラント」より安価(使用する素材により保険適用外もあり)
・自分の歯の噛む力を100%とすると、60%の強度。
部分入れ歯よりも安定性が高い
※ブリッジを支える隣の歯の状態によって変わるので、より低い場合もあります。
▲デメリット
・健康な状態の歯を削る
・自分の歯の負担が大きいため、歯の寿命が縮まる
・ブリッジ(かぶせもの)は、一生モノではないのでメンテナンスが必要
③インプラント
インプラントは、亡くなった歯の部分の顎の骨に歯根の役割になるネジを埋め込み、先端に人工歯をつける治療法です。
ネジが骨に定着するまで時間がかかるため、治療時間は他の治療法に比べて長期間になります。
また、顎の骨がもろく弱い人はネジを埋め込むことができません。
廊下により骨がもろくなっていくので、インプラントは骨が丈夫なうちに行うことをお勧めしています。
先端に取り付けた人工歯は、食事による咀嚼などで回転してしまい、緩むことで取れてしまうこともあります。
その場合は、かかりつけの歯科医で締め直してもらいましょう。
自分の歯で噛む力が100%とすると、インプラントは90%ほどです。
特別な手入れはいらず、自分の歯と同じように毎日の歯磨きでケアしていきます。
◎メリット
・自分の歯のような見た目と安定性
・周りの歯への影響がない
・取り外しが不要
▲デメリット
・保険適用外のため費用が高い
・一生モノではないためメンテンスが必要
・治療期間が長い
・顎の骨の状態によっては、施術できない可能性もある
★歯がなくなっちゃったらどうなるの?そのままにしちゃだめなの?
2024年7月16日
歯の場所によってはそのままでもOK
かみ合わせに関与する場所の場合は、デメリットの方が大きいので治療した方がいいでしょう。
「親知らず」といわれる奥歯が抜けた場合、かみ合わせに影響がないのでその部分にインプラントなどの治療は必要ありません。
ただし、抜けた歯が上顎でも下顎でも連なって生えている途中の歯であった場合は、抜けた歯の両隣が抜けた歯の方に倒れこむようにどんどん傾いていきます。
下の歯が抜けた場合は、その上にかさぶっていた上顎の歯がどんどん下がってきます。
今度は、下がった歯のバランスを取ろうと両隣の歯が中心によってきます。これは、空いたスペースを埋めようとする人体の自然な働きです。これを放置していると、歯並びが悪くなりかみ合わせにも影響がでます。
また、抜けた歯の部分に歯垢がたまりやすくなりむし歯や歯周病の原因にもなるでしょう。
そのまま抜けた歯を放置して、他の歯のスペースを埋めようとある程度動いてしまった後に、ブリッジ治療を始めたくなった場合、被せ物をするためには傾いた歯を平行に保つ必要があるため、通常よりも健康な歯を削る量が多くなります。
土の歯科医も健康な歯を削るのは推奨していません。
したがって、傾いた歯を矯正で元にもどしてから、ブリッジ治療をはじめる提案をされるでしょう。
そうなると費用も時間もかかってしまいます。
正直なところ、歯が1本抜けたことで最初は違和感があったとしても徐々に慣れていきます。
患者さんも「最初は食事するとき大変だったけど、慣れました!」と言われる方がほとんどです。
人間の体はよくできたもので、歯が無くても自然と口の中で工夫して食べやすくしてしまいます。そのため「もう違和感がないから治療の必要はない」と判断してしまう人が多く見受けられます。
しかし、その状態でどこかの歯が虫歯になると雪崩を打つように周りの歯をむしばんでいくので、歯が抜けたら放置せず早めに治療することをおすすめします。
★ 歯は抜けたら生えてくるの?
2024年7月12日
大人の歯は抜けたら、もう生えてきません。
一生モノのお付き合いになるので毎日ケアして大切にしましょう。
みなさんも経験があると思いますが、子どもの頃は、歯が抜けても次に大人の歯が生えてきましたよね。
でも、大人になったらもう次に生えてくるものは有りません。
子どもの歯のむし歯が進行していると、次に生えてくる「後継永久歯」(大人の歯)に悪影響を及ぼします。
その結果、大人の歯が生えてこなかったり、生えても虫歯になりやすかったりする場合もあります。
大人になって苦労しないように、子どもの歯も大切に磨かなくてはなりません。
もし、読者の皆さんにお子さんがいらっしゃったら、注意深く見てあげてくださいね。
毎日のケアでその後の治療費を抑えたり、治療による煩わしさや痛みを避けれます。
サメのように、何度でも次々と新しい歯が生えてくるわけではないので、毎日の歯磨きでしっかり予防しましょう。
★ 歯の役割をチェック
2024年7月9日
歯の役割ですが、一番大きな役割は食べ物を噛んで咀嚼することです。
歯がないと、ダイレクトに食べ物が体内を通るので、喉や胃腸を傷つけてしまうだけでなく、消化もされにくくなるため健康状態に悪い影響を与えます。歯は、健康的は生活を送るためには欠かせないものなのです。
具体的な咀嚼の流れは、まず上下の前歯と犬歯で食べ物を噛みちぎります。犬歯は、長い根っこがあり強度もあるため、前歯や奥歯にかかる負担を軽減します。小さくなった食べ物は、奥歯ですりつぶしてより細かくなり、喉を通って、胃腸に送られます。
歯は人体が持つ組織の中で最も硬いものです。
物質の硬さを測る単位に「モース硬度」というものがあり、それぞれの硬さが1~10の10段階で表されます。
たとえば、私たちに身近なものをモース硬度で測ると、チョークが「1」鉄や真珠が「4」ガラスは「5」です。
歯の硬さは、表面にあるエナメル質のモース硬度が「7」。人骨のモース硬度は「4~5」なので、歯は鉄やガラスよりも硬く、またからだの中で最も硬い組織だということがわかっています。
もう1つ重要な役割は「滑舌・発音」の働きを補助していることです。
歯がきれいに揃っているから、口内の空気が抜けず、舌の動きにも邪魔されずに発音しやすくなるのです。
逆に歯を失ってしまうと、歯の無い部分から空気が抜け、発音がしにくくなります。
★ 歯はなにでできているの?なんのため?
2024年7月6日
歯は、上層エナメル層、中層の象牙質、下層の歯髄の3層からできています。
滑舌の働きを補助し、食べ物を咀嚼して胃や腸での消化をしやすくなる役割を担っています。
真っ白く無機質に感じる「歯」はいったい何でできているのでしょうか。
歯は3層でできていて、歯の表面の一番上層を「エナメル層」と呼びます。
このエナメル層の96%は、リン酸カルシウムや水酸基と呼ばれる成分で構造されている「ハイドロキシアパタイト」という硬い組織です。ちなみに色は半透明で、歯が白く見えるのはその下の乳白色の象牙質が透けているからです。
エナメル層の内側にあるのが「象牙質」です。
象牙質は約70%がハイドロキシアパタイトでできています。
残りの30%は、線維性タンパク質コラーゲンです。
エナメル層に比べ、象牙質はやわらかく弾力性があり、万が一エナメル質が欠けたときに、歯全体の破損が防げるような柔軟性があります。
さらに、象牙質の内側にあるのは「歯髄」という組織です。
歯髄は、歯に栄養を送る神経や血管が通っています。
このため、歯は歯髄から栄養をもらって健康な状態をキープしています。
むし歯になって冷たい水がしみたり、痛くなるのは、むし歯が奥まで到達して神経を刺激しているからです。
皮膚のように目で状態を確認しにくい部分ですが、歯は複雑な構造をしています。
★ 治療に使われる「金歯」「銀歯」「プラスチック(レンジ)」それぞれ何が違うの?
2024年7月5日
各素材によって強度、寿命(経年変化)、価格が違います。
歯科治療で使用されるかぶせもの、つめものには人工的な素材が用いられます。
主な種類は「金歯」「銀歯」「プラスチック(レジン)」の3つ。
それぞれ違いを見ていきましょう。
星の評価基準は、「歯医者が教える 歯のQ&A大全」著者 小谷航先生の臨床経験等を基にした独自の見解です。
◎金歯
強度 |
★★★★☆ |
価格 |
★★★★★ |
見た目 |
★★☆☆☆ |
金は、歯科治療に関わらず人類は古来より使用している素材です。
そのため人類はよく特徴をわかっていても、強度低下や経年変化があまりないことが好まれ、歯科治療にも用いられるようになりました。強度は、硬すぎず柔らかすぎないもので、咀嚼時に回り歯に影響を与えず、歯全体を考えても、治療に適した素材といえます。一昔前は、金歯を入れることがお金持ちの証、ステータスと考えられ、好む人が多くいました。
歯科治療に使用される金は、18金や20金がほとんどです。
24金はやわらかすぎるので適していません。
この後開設する銀歯と同様、歯にはくっつきませんが、菌には展性といって、やわらかく、伸びる性質があるので、歯を治療した穴に対して伸びて金と歯のすき間を少なくするといった特性があります。
価格は、「時価」としている歯科医院が多くあります。
◎銀歯
強度 |
★★★★☆ |
価格 |
★★★☆☆ |
見た目 |
★★☆☆☆ |
保険適用内の銀歯は、正しくは、「金銀パラジウム合金」という金と銀とパラジウムなどの素材の化合物です。
金歯に比べて性質は劣り、経年変化もしやすく、しばらくたつと銀食器のように傘下によって黒ずむこともあります。(歯科医院によっては銀合金を使用)
保険適用内で治療でき、比較的安価で、そこそこの強度なので銀歯を選択される方も多くいます。
銀歯に使われる金銀パラジウムは多くの種類の金属の合金であるため、金属アレルギーがある人の場合は、ヒトによって銀歯でアレルギーを発症することがあります。
症状としては、じんましんや湿疹が出たり、頭痛やめまいを発症したりします。
なかには、肩こりや疲労に加え体調不良を引き起こす場合もあります。
治療直後に症状が出なくても、口の中で金属が溶けだすため体内に金属イオンが蓄積して、突然金属アレルギーの症状が出る可能性もあります。パラジウムという金属は、アレルギーを引き起こしやすいことが指摘されていますので、なるべく口内に金属化合物が無いに越したことは有りません。
また、金歯と銀歯は金属であるため、歯との接着を過度に期待することはできません。
セメントの接着力でくっついているだけなので、セメントが減ってきて、歯の境目にくぼみができてしまうと、再びむし歯になる可能性があります。
◎プラスチック(レジン)
強度 |
★★★☆☆ |
価格 |
★★★☆☆ |
見た目 |
★★★☆☆ |
プラスチック製のレジンは保険適用内で施術を行えます。
自分の歯の色調に似ているので、むし歯を治療したことが分かりにくく審美性に高いのが特徴です。
また、金属を使用していないため、経年変化での金属の溶けだしによる金属あれrぎー反応や、歯と歯茎が黒っぽく変色する心配もありません。
しかし、プラスチックの為強度は弱く、口内の水分を吸収するため細菌が繁殖しやすく、長期的にみると色が付きやすかったります。細菌が繁殖し余水の出、自分のハトの境目などに虫歯ができやすくなります。
◎セラミック
強度 |
★★★★☆ |
価格 |
★★★★☆ |
見た目: |
★★★★★ |
自費の診療になるため、費用を自分で全額負担しなければなりません。
また、歯科医院によって値段が違います。
セラミックの長所として、体全体に対して悪い影響を及ぼさないということが第一にあります。
セラミックは整形外科の関節インプラントに使われたり、広く人体に対して挿入する素材として使われており、それにより悪影響があったという報告が少ない素材です。
もちろん、セラミックは歯と同じ白色で、見た目もよく、強度も適度なものです。
ただ、強い噛む力が加わるところに薄いセラミックを入れると割れてしまうため、自分の歯の部分を多めに削らないといけないというデメリットがあります。
しかし、セラミックは歯と接着することができるため、多くの歯の部分を削っても自分の歯の一部として同化したように使用することができます。
そのため、他の素材よりもむし歯の再発がしにくいことが特徴です。
◎ジルコニア
強度 |
★★★★★ |
価格 |
★★★★★ |
見た目 |
★★★★★ |
セラミックと同様に自費の治療となります。
セラミックとの違いはセラミックは医科で使われていたものを歯科に応用した素材であるのにたいして、ジルコニアは歯科が開発したという素材になります。歯はダイヤモンドと同じくらいの硬さと聞いたことがあるかと思いますが、ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれ、他の素材と比べ、抜群の硬さを誇ります。硬いということは、歯の噛む力への耐久力も大きく、セラミックより歯を削る量は少なくすることができます。
また、歯と同様に白く、金属のような強度を備えていることから、今後、大きく活用されるであろう素材だといえます。
ここまで5つの素材について説明してきましたが、その素材も一長一短です。
単純に「価格が安いからダメ」といえるものではなく、「高いからいい」ともいえないです。
歯は、その人のライフスタイルに密接に関わります。今の生活で無理のない価格や、長い目でみた寿命、メンテナンス法などさまざまな情報を理解して選ぶことが大切です。
小さな疑問も残さず、歯科医と相談しながら決めましょう。
★ 虫歯のレベルチェック
2024年7月3日
レベル➀:むし歯の初期段階
「CO」(読み方/シーオー)
この段階は、むし歯の初期段階で歯の溝が黒ずんでいる状態。
歯の表面では、むし歯菌が出した酸で歯の表面のエナメル層を溶かす「脱灰」と、唾液やフッ素による「再石灰化」の繰り返しが起きています。脱灰しても、自然と再石灰化されれば虫歯になりませんが、再石灰化が追い付かなくなると「CO」という状態になります。
【治療法】
歯を清掃して、細菌や汚れをすみずみまで除去。その後、フッ素コーティングして歯の再石灰化を促します。
後日、健診をしてむし歯の進行が見られなければ、問題ありません。
レベル②:表面に穴が開く
「C1』(読み方/シーワン)
COが進行して、歯の表面のエナメル層が溶け始め、小さな穴が開いてる状態。
この場合、歯を削らずにおくこともできますが、進行具合を考慮して少し削ることもあります。
【治療法】
歯の清掃、フッ素コーティング等基本的にはC1と同じです。
エナメル層が溶けて穴が開いてるので、その後の経過観察が重要です。
開いた穴に虫歯の大きさを測る探針を通して、歯の中のむし歯の進行具合を確認したり、レントゲン撮影をすることもあります。
レベル③:痛みやしみたり感じる進行したむし歯
「C2」(読み方/シーツー)
歯の表面のエナメル層が溶けて、細菌が内側の象牙質に達した状態。
歯の神経に近づくにつれて、歯の痛みやシミを感じるようになります。
エナメル層の内側にある象牙質は、エナメル層よりやわらかいのでむし歯の進行が速いのが特徴的です。
C2以降は自然に治る可能性はほとんどありませんので、歯科医院にて治療が必要です。
【治療法】
歯の表面に侵されて黒くなった部分の象牙質を削り、その部分に詰め物をします。保険診療では、プラスチック製のレジン、または金銀のパラジウム合金の銀色の詰め物になります。
奥歯の場合は、金銀パラジウム合金を使用することになります。
自費診療では、自分の歯と同じような色の白いセラミック、奥歯では、セラミックの穂か、ゴールドなどの歯科材料も使用できます。
レベル4:激しい痛みが伴うむし歯
「C3」(読み方:シースリー)」
C2がさらに進行し、細菌が歯の神経まで達した状態。
近くを司る神経なので、より痛みを感じやすくなります。象牙質の内側にある「歯髄」まで細菌が回り炎症を起こすと、内側から突き上げるような激しい痛みがあります。
【治療法】
歯の神経を除去し、被せ物をする治療になります。
保険診療では、レジンをかぶせる治療、奥歯の場合は銀歯になります。自費診療の場合は、好きな修復物を選べます。
修復物により見た目や強度も変わるのでよく歯科医と相談することをおすすめします。
レベル⑤:歯のほとんどが溶けている状態
「C4」(読み方/シーフォー)
C4歯ぐきから出ている部分の歯がほぼ溶けて歯根部のみが残った状態。
すでに歯の神経と歯髄は溶けて死んでしまっているので、痛みはありません。
眼には見えない無数の細菌の温床になっています。
放置すると、細菌が他の健康な歯に移るので治療が必要です。
さらに進行して、細菌が歯根(歯の根っこ)まで到達し、炎症を起こすと膿がたまります。
基本的に抜歯になります。
【治療法】
歯根部が残っていれば、それを土台として歯のかぶせものをするC3と同じ治療になります。
土台にならないほど、歯根が残っていない場合は抜歯し、保険適用内ではブリッジ治療、入れ歯などの処置を行います。
自費診療ではインプラントの治療法があります。
過去に、治療中に聞こえた言葉があったのではないでしょうか。
早期発見が出来て、「CO」の状態でしたら歯を削らずにメンテナンスで対応できることも多いので覚えておきましょう。