近年の歯科医療のめまぐるしい進歩に伴って、治療の「選択肢」がとても多くなっています。治療することによる歯へのメリット、デメリットをきちんと明示してご説明しなければ、患者さんがご自分にとって本当に必要と思われる治療を選ぶことはできません。そのために、患者さんの立場に立って、保険診療・自費診療にかかわらずそれぞれのメリットとデメリットをしっかりご説明します。

説明といっても、言葉だけでは理解するのが難しいこともありますので、時には「デジタルツール」「レントゲン写真」「模型」「症例写真」などを利用して、皆さんにわかりやすい説明を心掛けております。

「説明のないまま、治療が開始されてしまった」「気付いたら歯が削られてしまっていた」といった声を聞くことがありますが、当院では、当然ながら患者さんが納得されるまでは決して治療を開始することはありませんので、ご安心ください。

二次元で表面的に映し出す通常のレントゲンとは異なり、CT（三次元立体画像撮影装置）では骨の構造や厚み、血管や神経の位置を立体的に映し出すことが可能です。

特に「インプラント」や「親知らずの抜歯」のように外科的処置を施す場合、血管や神経を傷つけないように細心の注意を払う必要があります。

治療の安全性・正確性を確保するためにも、CTによる事前検査は必須です。

痛みと振動が少なく、身体にやさしいEr：YAGレーザーを導入しています。虫歯や歯周病、根管治療、口内炎、知覚過敏などの治療や、歯肉のメラニン色素除去や軟組織の切開などに使用できます。数あるYAGレーザーの中でも、このEr：YAGレーザーは、唯一厚生労働省に認可された歯を削ることのできるレーザーです。

皆さんは、虫歯になってしまうのは、何が原因だと思いますか？

「虫歯になったのは、歯磨きをしなかったから」

一般的には、よくこのように考えられています。

しかし、意外かもしれませんが、歯が悪くなるのは「歯磨きを怠ったから」という単純な理由だけではありません。

実は、お口の中は皆さんが想像するよりも、はるかにデリケートかつ繊細なバランスによって保たれています。

このお口の中のバランスが少しでも傾いてしまうと、問題箇所が一時的に改善したように見えたとしても、また再発してしまったり、他の箇所で問題が起こってしまいます。

そのため、例えば虫歯治療する場合、問題のある箇所のみを治療するのではなく、お口全体のバランス（噛み合わせ・歯周病など）を考えながら、バランスが崩れた「原因」を探り出し、根本的な原因から改善する治療が大切なのです。

つまり、「一口腔単位での治療」という考え方。
これは、「木を見て森を見ず」という治療ではなく、「木を見て」さらに「森も見る」という治療です。

いくら時間をかけて丁寧に治療しても、問題箇所のみに着目した「部分的な治療」を行ってしまうと、お口のバランスが悪くなった「原因」が改善されず、再治療の道をたどることとなってしまいます。