★ むし歯って自分で見つけられるの?
2024年6月27日
歯が黒くなっていたらむし歯の可能性大です。
早めに歯科医院で診てもらいましょう。
むし歯の初期段階で診察にいらしてくだされば、歯垢を取るだけで改善することもあります。
この場合は歯を削らなくて済みますので、比較的安価な治療になりますし、精神的にも楽だと思います。
それには、日ごろからのセルフチェックをすることが大切です。
むし歯は、注意深く見ることで自分でも確認できるのです。
歯磨きをするときや、鏡の前に立った時に大きく口を開けて確認してみてください。
また、磨き残しはないかの確認もしましょう。
歯垢が付着していたら、歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使って常にケアして口の中を清潔に保ちましょう。
ちなみに、少し専門的な話になりますが、むし歯の進行は「5段階」に分けられます。
理解すればスタッフ同士の会話が理解できて、自分のむし歯の状況を正しく知ることができますよ。
次号ではむし歯のレベルチェックを比較していきましょう。
★ 今、あなたの歯は何点ですか?
2024年6月26日
歯科治療はよく「原点方式」で表されることがあります。
上下の歯のすべてが自分の歯である状態が、100点満点。
とても素晴らしい状態です。1本むし歯ができると、マイナス10点で90点になります。
むし歯治療をしても、健康な歯がむし歯菌によって損なわれたので10点すべてをカバーし再び100点に戻ることは有りません。
そしてまたむし歯になるとマイナス10点で計80点になる、という具合にトラブルごとに減点されていきます。
歯科治療は、いかにその点数をキープできるかを考えていきます。
ですので、一度むし歯治療をしたらそれで完了ではありません。
今後は「どうすれば悪化しないか」に意識を向けることが大切です。
毎日の歯磨きをはじめ、口内洗浄液やデンタルフロスなどを使用して、なるべく口内を清潔な状態に保つように心がけてくださいね。
★ 一度むし歯になると、治療してもまた虫歯になるの?
2024年6月25日
むし歯治療をした人の中で「治療した歯がまた虫歯になった」という経験がある人もいるのではないでしょうか?
そんなとき、果たして治療がきちんとできていたのかと疑いたくなりますよね。
しかし、治療した歯は健康な歯に比べて再びむし歯になりやすいのです。
むし歯になった歯は、細菌に侵された部分を削り、そこを産めるように詰め物や被せ物をして、治療をすることがほとんどです。
詰め物や被せ物には、プラスチック製のレジン、インレー、クラウン(いずれも保険適用内)などの種類があります。
かぶせものや詰め物をすると、自分の歯とかぶせものの間に境目ができます。
そこに汚れがたまりやすくなるのです。
特に銀歯は本来のハトはくっつかないので、セメントの世着で無理やりとめているので、セントのすき間からむし歯菌が侵入し、むし歯を詰め物の下から膨張させてしまうことがあります。
これに対しても予防策としては、自費の治療になってしまいますが、セラミックを使います。
セラミックは接着剤とセメントによって歯としっかりくっつけることができるので、詰めた後のむし歯のリスクを減らすことができます。
★ 虫歯の治療って痛いの?
2024年6月24日
むし歯の進行度合いによります。
痛みが伴う場合は麻酔を使用したり、処置後は痛み止めを処方するなどなるべくノンストレスな治療を目指しています。
むし歯には進行レベルがあり、そのレベルによって治療に痛みが伴ものと、伴わないものがあります。
具体的には「CO」「C1」などの治療のように、むし歯がエナメル層にとどまっていれば、エナメル層に神経は通っていないため治療の痛みはないでしょう。
「C2」以降、むし歯が神経に近づくほど治療に痛みが伴います。
例えば、歯実空いた穴が小さくてもその中でむし歯が深く広がっている可能性があるので、探針を使う際に痛みを感じるかもしれません。「C3」は神経が生きているので一番痛いですが、「C4」は神経が機能していないので、痛みは伴いません。
私たち歯科医は患者さんの気持ちを無視して無理やり治療を行うことはありませんので、
痛みや怖さがある場合はそのままお話して頂けると助かります。
通常、痛みを感じる治療を行う際は麻酔が必須なので、早めに麻酔を打つなどなるべく痛みを感じないように工夫します。
麻酔が効いているうちは痛みを感じませんが、治療台に乗り「ウィィィィン」と高音を出しながら回転する器具によるストレスで、より痛みのようなわずらわしさを感じる場合もあるかもしれません。
憂鬱な通院にならないように、まずは日ごろの歯磨きを徹底して、むし歯を防ぎましょう!
★ フッ素ってどんなもの?
2024年6月21日
フッ素は、歯の再石灰化を促し、歯を強く硬くするとともに、細菌の育成、酸の発生を抑制する働きがあります。
定期的に塗布すると、むし歯リスクを抑えられます。
フッ素は、細菌で溶けかかった歯の表面に塗布することで歯の表面を修復する働きがあります。
この働きを「再石灰化」と呼びます。初期段階のむし歯の場合、小さな穴が開いている程度の治療は、フッ素を塗布して再石灰化を促すことで元の状態に戻ることがあります。は細菌が発生する酸の量を抑制する働きがあることも分かっています。
フッ素は、定期的に歯科医院にてコーティングするほかフッ素配合の歯磨き粉を使用すれば塗布できます。
ただ、市販されている歯磨き粉に配合されているフッ素の濃度の平均は500~1500ppmほどで、歯科医院で使用されているフッ素は主に約10,000ppmです、10,000ppmほどの高濃度のフッ素は、歯科医院で歯科取り扱いが出来ないものなので、より効果を狙うなら歯科医院に行ってフッ素コーティングをしてもらいましょう。
ちなみに、市販されている歯磨き粉の中で個人的におすすめなのは「ライオン チェックアップスタンダード」です。
1450ppmのフッ素配合で、市販の中では高濃度の者に分類されます。
低濃度のフッ素でも毎日使用することで、歯を細菌から守ることが可能なので、是非試してみてくださいね。
★ 大切なのは何を食べるかではなく、どう食べるか
2024年6月19日
過去に、患者さんから「牛乳は歯に良いから寝る前に飲んだ方がいいですか?」と聞かれたことがあります。
確かに牛乳には歯に良い影響を与えるカルシウムが配合されているますが「乳糖」と呼ばれる糖も入っています。
寝る前に、なにか飲んだり食べたりしてそのまま寝て虫歯予防になることはありません。
寝ている間は唾液がほとんど分泌されないため、むし歯菌を洗い流すことができず、口の中で繁殖しやすい環境になってしまいます。そのため、寝る前は必ず歯磨きをして清潔にしておきましょう。
虫歯予防には‘なにを食べるか‘も重要ですが‘‘どうだ食べるか‘‘にも気を配ってほしいところです。
食事をすると、口内が酸性に傾きます。
その状態が長く続くほど、むし歯になりやすいので、だらだらと食事をするものNGです。
スマホをいじり「ながら」。TVを観「ながら」食事をすると、どうしても食事時間が長くなり、食べ物が口内に長くとどまるので
酸性の時間が長くなります。また、意識が食事に集中しないことで満腹を感じにくくなり、食事の量も増えます。
「ながら食べ」をしないことは虫歯予防になるだけでなく、太りやすくなることも防げますよ。
またよく噛むことで唾液を多く分泌させることも効果的です。
よく食べ物を噛むことを意識すると、唾液がより分泌されます。
またよく噛むことで満腹にもなりやすいので、過食も防げて広い意味で健康にいいのです。
一口30回を目安によく噛んで食事を楽しみましょう!
★ 虫歯になりやすい食べ物ってあるの?
2024年6月18日
「砂糖を含む食べ物」全般です。
食べ物以外に、炭酸飲料や缶コーヒーも含まれます。
加えて粘着質があるものは、歯の表面に残りやすいので最もむし歯になりやすい食べ物と言えるでしょう。
例えばキャラメルやキャンディーは、虫歯予防において最も避けるべき食べ物です。
塩気が多いポテトチップスのようなスナック菓子は、砂糖が含まれていないと思いがちですが、糖分を多く含むジャガイモやサツマイモで作られているのでむし歯菌のエサとなります。また、フルーツにも糖分が含まれていますが、特に柑橘系には酸が含まれています。この酸は、非常に強く歯を溶かす作用があります
飲み物にも注意が必要です。
私たちは、砂糖を多く含む炭酸飲料やスポーツ飲料、砂糖たっぷりの缶コーヒーなど食べ物以外でも砂糖を摂取しています。
また、ワインも酸性が強いので歯を溶かす作用があります。
今は100円程度で、手軽にこれらの飲料が購入できますので、飲むことが習慣になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
好きなものを食べたり、飲んだりすることはストレス発散になりますし、毎日の食事メニューから砂糖を完全に排除した食事をするのは現実的ではあり暗線。なので、そこのまでシビアに考える必要はないのですが、危険性だけでも頭に入れておくだけで
「あ、このままだとむし歯になりやすいから、あとで歯磨きしなきゃ」と虫歯予防の意識を高めることが大切です。
★ むし歯になりにくい食べ物ってあるの?
2024年6月14日
基本的に砂糖を含まない食べ物やチーズや卵は歯の表面のエナメル層を形成し、強く硬く(石灰化)します。
「これを食べていれば虫歯にならない」というような夢のような食べ物はありません。
でも、歯の栄養になる食べ物で歯を強くすることができます。
医科の成分表を食生活の参考にしてみてください。
食事後の歯磨きを怠ると、虫歯の原因となり本末転倒ですのでくれぐれも歯磨きは忘れずに。
〇歯の表面を修復する働きがある「フッ素」を含むもの
⇒牛肉・りんご・わかめ・お茶・味噌など
〇歯の原料となる「カルシウムを含むもの」
⇒乳製品・小魚・大豆・ひじき・小松菜など
〇歯の石灰化を助ける「リン」を含むもの
⇒チーズ・卵など
〇歯の基礎となる「タンパク質」を多く含むもの
⇒牛乳・魚・卵・豆腐など
〇カルシウムの代謝を助ける「ビタミンD」を含むもの
⇒牛乳・卵・チーズ・ひじきなど
〇エナメル質を強化する「ビタミンA」を含むもの
⇒豚肉・レバー・かぼちゃ。人参・卵・ほうれん草など
〇象牙質を作る「ビタミンC」を含むもの
⇒みかん・レモン・ブロッコリー・ピーマンなど
★ 歯磨き以外のむし歯予防ってあるの?
2024年6月11日
口腔洗浄液、デンタルフロス、歯間ブラシを歯磨き+αアイテムとして取り入れましょう!
虫歯予防の為に歯磨きだけでなく+αアイテムでケアするのはとても効果的ですよ。
例えば、「デンタルフロス」。市販の歯ブラシでも、毛先の‘‘極細‘‘を謳っているものもありますが、どうしても限界があります。
また、デンタルフロスは、歯ブラシの毛先よりも細いので簡単に歯間に入り込み、楽に汚れを落とすことができます。
ある調査では、歯ブラシによる歯垢の除去率は全体の6割程度で、加えてデンタルフロスを行うと2割高まり、歯垢の除去率は8割以上になるともいわれています。
たまに患者さんには「デンタルフロスを使い続けると歯と歯の間にすき間ができて汚れが詰まりやすくなって、逆にむし歯になりやすくなりませんか?」と聞かれることがあります。
確かに、大きな糸のようなものを歯間に入れて長い間放置すると歯と歯の間にすき間ができるかもしれません。
しかし、デンタルフロスは非常に細く、お掃除程度に歯間に入れる分にはすき間が広がることはありません。
安心して使ってくださいね。食事後、爪楊枝で歯に詰まったものをとる人も多いですが、歯石を取ることができません。
歯石は「石」というだけであって石のような硬さなのに対して、爪楊枝は木なのでやわらかいからです。
大きな塊になっている歯石に力をかけてパキッと取れることはあるかもしれませんが、きれいに歯石を取ることは不可能です。
爪楊枝で部分的に取ることはできても、高確率で歯茎を傷つけるので、おすすめはできません。
また、「キシリトール」入りのガムを上手に用いることで、口内をむし歯になりにくい環境にすることもできます。
キシリトールはむし歯菌のエサになりますが、むし歯菌はキシリトールを分解できず、栄養とすることができません。
分解しようとするエネルギーを無駄に使わせることにより、むし歯菌が減っていくという仕組みなのです。
さらに、ガムを噛むことで唾液を分泌させて、お口の中を産生から中世に戻す働きを促せます。ただし、すべてのキシリトール配合のガムに砂糖が含まれていないとは限らないので、商品を選ぶ際は注意してくださいね。
★ 虫歯を放置すると、どうなるの?
2024年6月7日
むし歯を放置しておくと、口臭がひどくなる、顎の骨に膿がたまる、全身疾患への影響、などがあります。
怖い答えにはなってしまいましたが、むし歯を放置していいことは1つもありません。むしろ、痛みや治療期間の長期化、費用面など患者さんの負担が増えるだけです。ここでは、むし歯を放置することで起こる様々な症状をお伝えします。
〇歯原性菌血症
口内の傷、歯ぐきの傷から血中に口内細菌が侵入し、血流にのって全身へめぐる状態のことを示します。
良好な健康状態であれば、すぐさま状態が悪化することは有りませんが体調を崩したり、持病がある人は免疫機能が機能せず
「脳梗塞」「心筋梗塞」「動脈硬化」などの症状を引き起こしたりします。
全身をめぐる細菌に体の免疫機構が敗北すると最悪、死に至る場合もあります。
〇根尖性歯周炎
むし歯が進行し、神経が壊死して細菌が歯の内部の骨である歯髄まで到達すると、歯髄が死んで「歯髄壊死」の状態になります。
さらに放置を続けると、壊死した歯髄の腐敗が始まり「歯髄壊疽」の状態になります。
やがて細菌は歯の根っこ(歯根)まで到達し、歯根の先端で炎症を起こします。
歯を支えている顎の骨が溶けているため、強い痛み、腫れ、発熱、吐き気などの症状が現れることがあります。
さらに進行すると、歯根の先端に膿がたまり、膿がたまった部分が赤く腫れあがったり、歯ぐきにできた穴から口内にでてきたり、皮膚に穴が出来て膿が外へ出てくることも。根尖性歯周炎が悪化し、体の中に生じた病的嚢胞(体内にできる液体を含む袋状のもの)を形成してしまうと、歯を無くすための抗生物質の点滴が必要となるため、歯科医院ではなく大学病院にて入院治療となることもあります。
そのうえで重症な場合、上顎では眼や脳への影響もあることも分かっています。
最悪の場合は、敗血症を起こして命を落とすことも。
とくに糖尿病の持病がある人は、むし歯や歯周病の進行がはやくなることが分かっていますので早期の治療が必要です。
また、むし歯の進行が進み、やむを得ず歯を抜かなくてはいけなくなることがあります。
歯を抜くと、その歯を補うために「入れ歯」「インプラント」「ブリッジ」などの治療が必要になります。
嚙み合わせにも影響するので、歯を抜いたところをそのままにしていると、歯が倒れてきたり、飛び出してきたりします。
しかし、どの治療も一生ものではありませんので、メンテナンスが重要なのです。
そうなるとまた費用や時間もかかります。
人間だれしもが、年を重ねていくことで歯がもろく、弱くなってしまいます。
それには歯をトラブルが起こることは仕方がないことですが、比較的若いうちは日ごろの歯磨きでそのリスクは大幅に抑えられます。しっかりケアして、異常を感じなくても定期的に歯科医院で歯を診てもらいましょう。
むし歯や歯周病の早期発見があなたの歯を救うことになりますよ。