★ 歯が抜けた時の治療方法はなにがあるの?
2024年07月16日
重度のむし歯で歯を抜かなくてはならなくなっても、抜いた歯を補う治療をすれば、これまでと同じように問題なく発音や食事ができます。
治療法により、治療期間(通院回数)・価格・お手入れ法・装置の寿命などが異なるので、事前にポイントを理解し自分に合った治療方法を選ぶことが大事です。ここでは3つの治療法のメリットとデメリットを交えて解説します。
ここで予めお伝えしたいのは、一概にどの治療法がいいかというのは存在しないことです。
これは、患者さんによって「なるべく通院しないでできる治療法がいい」や「保険適応内の治療で十分である」などそれぞれの考えがあるためです。ライフスタイルや代さんなど、なにを優先するかによっても最適な治療法は変わります。
歯科医は各々の事情を加味した上で、最適な治療法を提案するのも歯科医の仕事の1つです。
歯科医と患者さんは、治療後のメインテナンスのことも考えると、何年、何十年のお付き合いとなります。
時間もお金もかかる事ですので、気を遣わず相談、そして後悔することのない治療法を考えていきましょう。
➀部分入れ歯
部分入れ歯は、なくなった歯を部分的に補う治療法です。プラスチック製の歯茎に似た土台を、金属で隣同士の歯に引っかけて固定します。自分のお口に合った部分入れ歯原、咀嚼や発音も問題なくできます。
部分入れ歯は、細菌がたまりやすくむし歯になる可能性が高くなります。
毎日、キチンと歯磨きし、部分入れ歯を洗浄することで対策しましょう。
◎メリット
・健康な状態である自分の歯を削らない
・最小限の装置で済む
・保険適用のため、インプラントよりも安価
※価格は治療内容によって異なります。必ず歯科医に確認&相談してください。
▲デメリット
・虫歯になりやすくなる(とくに部分入れ歯近くの歯)
・部分入れ歯洗浄アイテムの購入が必要
・自分の歯の噛む力を100%とすると、30%程度の強度で、「ブリッジ」「インプラント」より劣る
②ブリッジ
ブリッジとは、名前通り無くなった歯を中心に両隣の歯に人工歯の「橋」をかぶせる治療法です。
両隣の歯を、周りから削り柱のような形にし、上から人工歯をはめ込みます。
削った両隣の歯でなくなった歯を支えているので、自分の歯の負担が大きく長期的にみるともろくなり再治療するケースが多くあります。
保険適用内で行えるので、比較的安価ではありますが、患者さんにはそこまで踏まえて検討して頂きたいです。
◎メリット
・取り外しが不要
・保険適用の為一般的に「インプラント」より安価(使用する素材により保険適用外もあり)
・自分の歯の噛む力を100%とすると、60%の強度。
部分入れ歯よりも安定性が高い
※ブリッジを支える隣の歯の状態によって変わるので、より低い場合もあります。
▲デメリット
・健康な状態の歯を削る
・自分の歯の負担が大きいため、歯の寿命が縮まる
・ブリッジ(かぶせもの)は、一生モノではないのでメンテナンスが必要
③インプラント
インプラントは、亡くなった歯の部分の顎の骨に歯根の役割になるネジを埋め込み、先端に人工歯をつける治療法です。
ネジが骨に定着するまで時間がかかるため、治療時間は他の治療法に比べて長期間になります。
また、顎の骨がもろく弱い人はネジを埋め込むことができません。
廊下により骨がもろくなっていくので、インプラントは骨が丈夫なうちに行うことをお勧めしています。
先端に取り付けた人工歯は、食事による咀嚼などで回転してしまい、緩むことで取れてしまうこともあります。
その場合は、かかりつけの歯科医で締め直してもらいましょう。
自分の歯で噛む力が100%とすると、インプラントは90%ほどです。
特別な手入れはいらず、自分の歯と同じように毎日の歯磨きでケアしていきます。
◎メリット
・自分の歯のような見た目と安定性
・周りの歯への影響がない
・取り外しが不要
▲デメリット
・保険適用外のため費用が高い
・一生モノではないためメンテンスが必要
・治療期間が長い
・顎の骨の状態によっては、施術できない可能性もある