石田歯科
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★ ポケット内の炎症は擦りむいた手のひらと同じ

2023年10月31日

ポケット内で急激に強い炎症は、路上で転んで激しく手を擦りむいたときに似ています。

この場合、手のひらの皮膚がポケット上皮にあたります。血が滲んでいる手のひらを金属の棒でこすると、当然出血しますよね。手のひらの傷口は時間が経つと、かさぶたができて血は止まりますが、かさぶたをひっかくとまた出血してきます。

ポケット内に強い炎症があるとポケット上皮はなかなか再生されませんので、ぷらーびんぐによる出血はいつ起こってもおかしくない状態です、ただ、歯肉には分布する神経が少ないため、金属の棒でこすっても、傷だらけの手のひらをこすった時の様な痛みは有りません。しかし、路上で転んだ時の汚れに比べると、プラークが残っているポケット内は、何万倍、いや何百万倍も汚れていると想像できます。

BoPは、歯周ポケット周囲の炎症が激しく活動していることを意味しています。

ですから、できるだけ速やかにプラークを除去する必要があります。

一報、ポケットがあり、プロービングをしても出血しない場合は、ある程度炎症が抑えられてポケット上皮が形成されている状態と考えられます。プロ―ビングの後、しばらくたってから「じわっ」と出血する場合は、上川がいくらか形成されているものの、プラークが残存しているため、一部の血管がポケットに露出している状態と推測できます。

★ 歯周治療にはプロケアとセルフケアが欠かせない

2023年10月30日

家庭でのブラッシングでは、歯茎より上の歯の部分のプラーク(歯肉縁上プラーク)は取れても、歯周ポケットの奥のプラークや歯石(歯肉縁下プラーク。歯肉縁下歯石)

は取れません。炎症の原因となるプラークがくっついたままだと、歯周病はいつまでも治りませんし、進行する恐れもあります。また、ゴツゴツとした歯肉縁下歯石があると、その周りにプラークがくっつきやすくなります。

これらを除去し、歯茎の健康を取り戻すのが歯科医院の仕事です。実際には、スケーラーという器具を歯周ポケットに挿入して、歯の表面からプラークや歯石を丁寧に取り除いていきます。

 

しかし、取り除いたからといってそれだけで歯周病が治るわけではありません。

歯周病の治療においては、まず患者さんが自分の手で歯を清潔に保てるようにならなければなりません。そのために、歯科医院ではブラッシングの仕方を指導しています。普段のブラッシングができていないと、プラークがまた歯茎に入り込み、炎症が再発してしまうのです。

歯科医院のプロフェッショナルケアと、患者さんのセルフケア。この2つが歯周病の治療には不可欠です。歯科医院でプラークと歯石を除去してもらった後も、きちんとブラッシングを続けていきましょう。

★ 歯周ポケット内に歯石があると、炎症は治まらない

2023年10月28日

プラークコントールがカギとなります。

歯周ポケット内に大量のプラークがあると、プラーク内の細菌が繰り返し繰り返し歯周組織を刺激します。それによって、以下の様な反応が起こります。

歯科医院で患者さんにしっかり説明できる本

著 クインテッセンス出版株式会社

 

このように炎症は「ドミノ倒し」のように次から次へと連鎖的に起こりますので、これを止めるために、原因となるプラーク、そしてそのすみかとなる歯石の除去が重要なのです。

★ 歯周病の原因はプラーク

2023年10月27日

人の口の中にはおびただしい数の細菌がいます。ブラッシング(歯磨き)うまくいっていないところには、細菌が集まってきて細菌の固まりができます。これが歯垢、あるいはプラークと呼ばれているものです。これが歯と歯茎の境目の部分に長い間くっついていると、歯周病菌といわれるものが増えていきます。それらの菌は、主に血液中のタンパクなどを養分としているので、毒素を出して体の組織内に入りこもうとします。

 

人間の体は内部に外敵が入り込もうとした場合、白血球をはじめとした「防衛軍」をその場所に動員します。そこで体と細菌が戦うわけですが、戦場となった歯茎は、「焼野原」のような状態になります。この状態を「炎症」で、実際には歯茎が腫れたり、出血しやすくなります。初めの段階では、歯の周囲の骨までには進んでいません。この段階が「歯肉炎」です。

 

「防衛軍」がなんとか細菌の侵入を食い止めようとしても、プラーク細菌が増えれば体の方は段々不利になって後退していきます。結果、歯茎が下がり、歯周ポケットが出来てしまうのです。

ポケットができると細菌はさらに暴れるようになり、炎症はより深いところまで進んでいき、やがて歯を支えている骨などの部分に気づきます。すると歯を支える骨は炎症から逃げようとして、吸収されていきます。これが「歯周炎」です。この状態になるとさらにポケットは深くなり、炎症も拡大し、やがては歯の根元まで進んでいき、最終的には歯が抜けてしまうのです。

 

★覚えておこう★

歯周病には「歯肉炎」と「歯周炎」が含まれますが、両者の違54いをもう少しみてみましょう。

「歯槽骨の吸収が起こるのが歯周炎である」という表現がよく用いられますが、正確に言えば、「歯肉炎+アタッチメントロス(付着の喪失)」が歯周炎の定義です。歯槽骨、歯根膜、セメント質といった「付着器官」の喪失が歯周炎の特徴です。

アタッチメントロスにともない、歯周ポケットが出現します。さらに、歯肉が薄い前歯部唇側面などでは、歯肉退縮という形で病状が進行することもあります。その場合は、歯肉が退縮した分、ポケットはあまり深くなりますが「BoPがある=炎症がある」ということですので、診断は「歯周炎」となります。

★ 「歯肉縁上歯石」と「歯肉縁下歯石」は付着力が違う

2023年10月27日

プラークに歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラークがあるように、歯石もつくられる場所によって、番う名前が与えられています。歯茎より上の歯の部分(歯冠側)にあり、外から確認できるのが歯肉縁上歯石。歯周ポケットの奥深くにある歯の根っこ(歯根側)、つまり外から確認できないのが歯肉縁下歯石です。

 

歯肉縁上歯石は、黄白色をしており、成長すると数本の歯にまたがって形成され、大きな塊となります。歯肉縁上歯石とくっつく力が予約、スケーリングによって簡単に除去できます。

一報、歯肉炎した歯石は褐色や暗褐色のものが多く、強く石灰化していて非常に硬いのが特徴です。歯肉縁下歯石は歯のセメント質にがっちりくっついているので、簡単には除去できません。

★ 歯石を除去しないとプラークが付着しやすくなる

2023年10月24日

歯石の周りに大量のプラークがくっつきます。

歯石は、歯周組織と接触するプラークの量を増やすはたらきをしています。歯石ができると、その周りに大量のプラークがくっつくことになります。歯石を見つけたら、その周りには、良く見えなくても、ものすごい量のプラークがくっついていると考えてください。

歯石の周りにくっついているプラークが歯茎を攻撃するために、歯茎に赤みが生じたり、腫れができたりします。さらに、歯石自体が歯茎の組織を傷つけることもあり、その傷が潰瘍につながることもあります。このような理由から、スケーリングなどで歯石を除去することは大事なのです。

 

★覚えておこう!★

〇歯石を構成する成分

歯石の約80%は無機質、残りの約20%は有機質と水からできています。

無機質はリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸カルシウムからなり、有機質成分は菌体で、内毒素も含まれています。歯石の有機質成分はプラーク内の細菌と変わらないのですが、歯石内の細菌は死んでいることが多いため、その影響はプラーク内の細菌よりも弱いと考えられます。

 

〇硬い歯石は頑固おやじ?

細菌はわずか2週間で石灰化します。細菌の石灰化が終わると、その周りにまた細菌が集まり、これが新たに石灰化して、層状に大きな歯石を形成していきます。石灰化のスピードは速いのですが、歯の表面に強くくっついた硬い歯石になるには一か月以上もかかります。

 

★ 歯石はプラークの中の細菌により作られる

2023年10月23日

歯石は田鋭気によって作られるわけではなく、実はプラークの中の細菌により作られます。

つまり、プラーク細菌が無ければ歯石は形成されません。

歯石系背の最初のステップは、プラークの中の細菌が歯とくっつくことです。

歯にくっついた最近は2週間くらいのうちに死んで石灰化します。石灰化した細菌同士がくっついて歯石のコア(芯)になります。そのコアにまた別の細菌がくっついて、歯石は少しずつ大きくなっておくのです。いずれにしても、プラークだけでなく歯石を作らせない為にも、ブラッシングなどによるプラークコントロールが大切です。

 

★覚えておこう★

プラーク細菌のうちで、もっとも強く石灰化するのは「コリネバクテリウム・マツルショッティイ」と呼ばれる細菌です。細菌の名前はどれも長くて、覚えるのがとても大変です。コリネバクテリウムは除去しても除去しても懲りずに増えてくる細菌ですから、「懲りねえ(ない)バクテリア」とも覚えましょう。ほかに放射菌、レンサ球菌も歯石の原因となります。

歯石が作られるきっかけは細菌の働きなのですが、歯石を大きく成長させるには、唾液が重要な働きをしています。唾液のpHが上昇して口腔内がアルカリ性に傾くと、先程の「懲りねえバクテリア」などの石灰華が促進され、歯石がどんどん大きくなるのです。

つまり、細菌が歯石形成の最初のきっかけをつくり、唾液は歯石が大きくなる助けをしている、といえます。

★ ブラッシングは「歯肉縁下プラーク」にも効果がある

2023年10月21日

歯肉縁上プラークのコントロールが鍵となります。

 

30年ほど前に、サルを使った実験で、「ブラッシングによって歯肉縁上プラークをコントロールすると、歯肉縁下プラークは増えない」ことが明らかになりました。

実験は、まず、複数のサルの歯肉縁上・縁下プラークをきれいに除去します。そして、複数のサルの歯肉縁上プラークを取るためにブラッシングを行います。すると、ブラッシングを行わなかったグループでは、ほぼ全てのサルに歯肉縁下プラークが形成されていたのに対し、ブラッシングをおこなったグルプでは、歯肉縁下プラークの形成は見られなかったそうです。つまり、歯肉縁上プラークをしっかりコントロールすれば、歯肉縁下プラークの増殖も抑えられるのです。

 

また、歯肉の赤み(発赤)はこうして起こります。

プラークが歯頚部に付着すると、歯肉組織内の細い血管において血管拡張と充血が起こります。血管が拡張する仕組みは以下の通りです。まずプラーク内の内毒素によって、組織内の「ヒスタミン」などの炎症性物質(メディカルメディエーターと呼ばれます)が働いて、血管が広げられます。

そうすると緩んだ血管に血液が流れ込みます。この状態を充血といいます。炎症の部分には通常の10倍以上の血液が流れ込みます。歯肉が赤く見えるのは、この充血が起こっているからです。

 

プラークによって歯肉が赤く見えるには、もうひとつ理由があります。それは歯肉内の歯肉血管叢です(前述の歯肉組織内の血管とは別のものです)。歯肉付着上皮のすぐ下には、複雑な編み目構造の細い血管があります。プラークが原因で炎症が起こると、プラークと非常に近い場所にある歯肉血管叢に大量(10倍以上)の血液が流れ込みます。つまり、血管内が大量の赤血球によってみたされるため、歯肉が赤く見えるのです。「初診時に真っ赤になっていた歯肉が、ブラッシングやスケーリングによって一週間後には健康なピンク色に変化した」という経験はありませんか。これは、ブラッシングやスケーリングによて炎症の原因であるプラークが除去され、すぐそばにあった歯肉血管叢の血液量が正常に戻ったため、とされています。

★ 歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラークは細菌が違う

2023年10月18日

プラークには、歯茎より上の歯の部分(歯冠側)にプラークがくっつく歯肉縁上プラークと歯周ポケットの奥深くにある歯の根っこ(歯根側)にプラークがくっつく歯肉縁下プラークがあります。

 

歯肉縁上プラークは細菌の塊で、歯肉炎を引き起こします。細菌の塊の中にはレンサ球菌、放線菌、グラム陽性桿菌が多く見られます。コーンコブと呼ばれるトウモロコシの穂軸(cob)に似た構造も認められます。

これに対して歯肉縁下プラークは、歯周ポケット内でバイオフィルムを形成しています。

このバイオフィルムの中には、歯周病原菌と呼ばれる特別な細菌が増殖しており、歯周病原菌のいくつかが集まって歯周組織を破壊します。

歯肉縁下プラークの中に潜んでいる細菌が最も危険ですから、徹底的に排除する必要があるのです。

歯肉縁上・縁下プラークの違いは下記のようにまとめることができます。

 

 

歯肉縁上プラーク 歯肉縁下プラーク
臨床的特徴 歯肉縁よりも歯冠側にあり、外から見える。染出液で赤く染め出される。 歯肉縁より歯根側の歯周ポケット内になり、外から見えない。歯周ポケット内でバイオフィルムを形成する。
構成する細菌 ・レンサ球菌・放線菌・グラム陽性桿菌 ・グラム陽性嫌気性細菌・桿菌・スピロヘータ

★ プラークを放っておくと歯周ポケットが深くなる

2023年10月17日

プラークを放っておくと、どんどん歯周ポケット(歯と歯茎の間にできたすき間)が深くなります。

歯と接している部分の歯茎の細胞が、プラークの毒素によって破壊されると、歯と歯茎の間にすき間ができます。これがいわゆる歯周ポケットですが、そのすき間は歯ぐきが歯からベロンと剥がれてできたわけではなく、歯茎の細胞同士が離れてできる亀裂なのです。ですから、亀裂の断面から体内に侵入しないように、歯茎の細胞がどんどん歯の根元の方へと下がっていきます。このため、プラークを放っておくと、歯周ポケットが深くなっていくのです。

 

★覚えておこう★

歯周ポケットは、「歯肉の付着上皮(接合上皮)が歯のエナメル質やセメント質の表面から剥離して形成されたすき間」ではなく、「付着上皮の結合装置(デスモゾーム)が壊されて、細胞と細胞とが離れてできる亀裂」なのです。ポケットは細胞と細胞の結合が壊れたために形成されるので、歯のエナメル質やセメント質の表面には、付着上皮細胞が残っています。

プラークが歯肉内部の結合組織内に侵入するのを防ぐため、歯周ポケットの先端には必ず上皮細胞があります。

上皮細胞は、プラークが増殖する外部環境と、血管を含む結合組織(つまり内部環境)の間の防波堤の役目をしています。細菌が血管のある結合組織内に侵入してしまうと、増殖して全身に回り、菌血症や敗血症という死に至る状ÿ港に陥る危険性があります。そんなわけで、プラークの親友を食い止めるため、歯周ポケットができるとその分だけで上皮は根尖側へ伸びて「ダウングロース」します。「上皮のダウングロース」は細菌の親友から生体を守るために、上皮細胞が必死に背伸びしている姿であると考えられます。必死に背伸びしてダウングロース下上皮細胞のうち、プラークと接する部分の細胞は、プラークの刺激によって結合装置が壊されて亀裂ができます。

ぷらーくをしっかりコントロールしないと、右図のような負の連鎖反応が起きてしまいます。

この連鎖反応によって、プラークがあると歯周ポケットがどんどん深くなっていくのです。

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