石田歯科
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★ フッ化物は低濃度で高頻度の使用が効果的

2023年11月22日

1950年代までは、フッ化物の作用は全身的、あるいは歯が生え始める前にはたらくと信じられていました。

その後の研究により、低濃度フッ化物イオンが、歯の表面や結晶周辺に存在し、脱灰を抑制し、再石灰化を促進することが判明しました。ただし、口腔内でその効果を発揮するためには、フッ化物イオン濃度が最低でも0.03~0.5ppmは必要と考えられています。

ところが、生理的な唾液中の濃度は0.02ppm未満です。

この足りない濃度を補うのがフッ化物応用の目的で、そのためには「低濃度」を「高頻度」に応用するのが大切です。

歯科医院で患者さんにしっかり説明できる本                                         著 クインテッセンス出版株式会社                   

★フッ化物には「局所応用」と「全身応用」がある

2023年11月21日

局所応用では、唾液とプラーク中に供給された低濃度のフッ化物が脱灰(歯のミネラル分が溶けだすこと)を抑えて、再石灰化(溶けだしたミネラル分が唾液の力で元の状態に戻ること)を促進します。一方、全身応用では、フッ化物は血液を介して体内に取り込まれ、歯が生え始める前の機関には、歯の構造の一部となり、歯質の強化につながります。

 

水道水フロリデーションが実施されている国では、生まれた時より水道水から適切なフッ化物を摂取(全身応用)できるので、むし歯になりにくい歯が育ちます。しかし日本においては、フロリデーションが未実施であり、フッ化物を摂取できる錠剤も販売されていません。

ですから、歯が生え始める時期(生後約6か月)から高齢者(歯が一本でも残っている場合)まで、フッ化物配合歯磨き剤やフッ化物洗口材を工夫して使用することになります。

★ フッ化物洗口は国内で広まり始めている

2023年11月20日

日本の虫歯予防では、これまでブラッシング(歯磨き)・甘味制限・定期健診の三点が強調されてきましたが、じつはこれらは科学的根拠に乏しいと指摘されています。対して、フッ化物(フッ素)の適正は応用は、虫歯予防に有益であることが科学的にも統計的にも実証されています。

 

新潟県では、1970年から学校などでの集団的フッ化物洗口を始めました。集団的フッ化物洗口が始まる前の3歳時には、一人平均むし歯数は、都道府県のなかでも中ほどの順位なのですが、幼稚園や小学校での集団的フッ化物洗口を経た12歳では、一人平均むし歯数は大幅に減少し、14年連続で1位となっています。また、県内の公立小学校全てにフッ化物洗口を導入した佐賀県も、一人平均むし歯数が3歳から12歳で大きく減少しています。

 

現在、国内では約127万人の子供にフッ化物洗口が実施されており、市・県単位での普及拡大が各地で予定されています。

★ 根面う蝕は治療が困難

2023年11月18日

歯の根がむき出しになるということは、いわば家の土台がむき出しになっているようなものです。むし歯菌というシロアリに土台が食べられてしまわないように、いっそう予防に力を入れなくてはなりません。

歯の根のむし歯は、いったんでき始めるとその後も増え続け、予防することが難しくなります。

また、症状が出にくく発見が遅れることもあります。

治療も難しく、再発防止も多く、進行すると歯冠と呼ばれる歯の頭の部分がなくなり、歯の根だけになってしまい、結果的に歯を失う可能性が高くなります。

 

★覚えておこう!★

超高齢社会となった日本では、今後、根面う蝕が大きな問題となってくると思われます。

徹底したプラークコントロールと食事指導、中程度濃度のフッ化物使用が推奨されていますが、高齢者の生活習慣を変えるのは非常に困難であり、市販のフッ化物の濃度にも上限があります。高齢の患者様は、根面う蝕ができる前から、正しい予防習慣を身に付けることが大切です。

★ フッ化物を効果的に使い予防する

2023年11月17日

飲食をすると、糖分がプラークの中に取り込まれ、細菌により分解されます。その際、プラーク内のpHは酸性に傾きますが、その値は飲食後10分程度がもっとも高くなり、その後60分ほどかけて徐々に中和されていきます。

強い酸性になる前に、食後早めにブラッシングをして、細菌の塊であるプラークと、えさとなる糖分を取り除きましょう。唾液には酸を中和して歯を守る作用があるのですが、寝ているうちは唾液の分泌量が減りますので、寝る前のブラッシングは重要です。

ブラッシングの際は再石灰化を促進させるために、フッ化物入り歯磨き剤を使いましょう。

磨き方としては、歯の健康の先進国であるスウェーデンのイエテボリ大学で発案された「イエテボリ法」がおすすめです。余裕があれば、ブラッシングとブラッシングの間に、フッ化物洗口をプラスするとよいでしょう。

 

★イエテボリ法でのブラッシングのしかた★

 

➀フッ化物配合歯磨剤を歯ブラシ面いっぱいにつける(6歳未満は量と濃度に注意)

②口腔内全体に広がるように2分間ブラッシング

③泡を吐き出さずに10㏄ほどの水を口に含む

(口に含む水の量は、おちょこ一杯分や手のひらですくったくらい)

④30秒間、泡と水を口腔内で混ぜ合わせ、歯間部を行き来させるように洗口してから吐き出す。

うがいはせず、2時間は飲食しない。就寝真のブラッシングの場合はそのまま就寝する。

(口をゆすがないと気持ち悪いという人は、何もつけずに磨いた後に、フッ化物配合歯磨剤をつけて、イエテボリ法で磨く)

★ 規則正しい食生活で予防する

2023年11月14日

食生活からむし歯のリスクを改善するポイントは、「砂糖の量」「飲食回数」「時間」「何を食べるか」の4つです。まずは間食の回数を減らしましょう。回数を減らせば自然と量も減ってきます。

どうしても回数を減らせないときは、キシリトールなどの代用糖を使ったノンシュガーのお菓子にしましょう。

 

次に、規則正しい食生活をしましょう。時間を決めておくことも重要です。だらだら食いは避け、食べる/食べないのON/OFFをしっかり切り替えましょう。おやつはキャラメルよりはチョコレートを選ぶ、キャンディーは噛んで食べるなど、お口の中から早くなくなるものを選びます。スナック菓子のような、甘くないけれどお口の中に残りやすいものには要注意。果物やスポーツドリンク、野菜ジュース、缶コーヒーなどには、意外に糖分が含まれていることがありますので気をつけましょう。

 

★覚えておこう!★

食事に関するリスクが高い方は、毎日の食事を記録しましょう。

記録することで、果物、野菜ジュースや寝酒など、普段気づいていない糖質の摂取が発見できることもあります。問題点を確認したら、どこを改善できるか決めましょう。その際に、食品の種類によって、停滞性の高低(どの程度お口の中に残りやすいか)を考えたり、代用糖を用いたお菓子、チーズやソーセージなど糖質を含まない食品への変更を考えてみるのもよいでしょう。

★ う蝕は予防できる

2023年11月13日

むし歯菌のえさとなる砂糖などを減らすには、摂取量を減らすことも大切ですが、飲食の回数や、お口の中に残りにくいものを選ぶなどの配慮も必要です。スポーツドリンクや缶コーヒー、果物などに含まれる糖分にも注意してください。

 

ブラッシングでは、丁寧に磨くのに加え、フッ化物を使用しましょう。フッ化物は歯質を強くするだけでなく、再石灰化を促進します。フッ化物がお口の中に長く残っているほど、再石灰化は促進さえれます。ですから、できるだけフッ化物をお口の中に残すようにするため、ブラッシングの後はお口をゆすがないようにするか、ごく少量の水で一回だけゆすぐようにしましょう。

 

★覚えておこう!★

う蝕は「脱灰と再石灰化を繰り返すプロセス」といわれています。予防の為には、脱灰の時間を短くし、再石灰化の時間を長くします。

予防の大きな因子となるのが「食事」で、なかでも飲食回数がもっとも影響してるとされます。

しかし、臨床研究で食事について証明することは難しく、エビデンスレベルの高い研究はありません。その反面、フッ化物はよく研究され、効果が証明されています。歯面の抵抗性を高めるだけでなく、再石灰化を促進します。

「リスクのない人はいない」「誰でも少なからずリスクを有している」という前提で考えましょう。

基本的な予防においては、予防行為が多くの人々の日常に正しく取り入れられるために、安全、簡便、安価で、特別な機材や薬剤を要せず、誰もがどこでも行える方法を提案することが大切です。

それにより、1人の患者さんから、家族、恋人、友人、職場へと多くの広がりが期待できます。

★ う蝕のリスクは人により異なる

2023年11月10日

むし歯のなりやすさを、私たちは「う蝕リスク」と呼んでいます。リスクが低ければ基本的な予防法でよいのですが、リスクが高い人は、他の人よりも予防に力を入れなくてはなりません。しかし、リスクが高い人すべてに同じような方法をおこなえばよいかといえば、そうではありません。リスクを高めている要因は人によって異なりますので、それぞれの人に合わせたアプローチが必要です。

 

よく診査して、リスクに合わせた予防計画を立てていきましょう。変えられるリスクがあるなら、どのように変えてくのか、変えられないリスクがあるなら、それに代わる方法はないのかを、一緒に考えていきましょう。

 

 

★ う蝕はプラークの中の酸により溶かされてできる

2023年11月8日

歯の表面についたプラークの中のむし歯菌は、砂糖などの炭水化物を分解して酸をつくります。

その酸によってプラークの中、つまり歯の表面は酸性になり、カルシウムが溶けだします。これを「脱灰」といいます。

酸は唾液の作用によって中和され、再びカルシウムが歯の表面に戻ります。これを「再石灰化」といいます。歯の表面では、つねにこの脱灰と再石灰化が繰り返されています。頻繁に砂糖などを取り続けると脱灰が進み、歯の表面が柔らかくなり、最後には穴が開いてむし歯ができます。

 

むし歯菌は常在菌といって誰のお口の中にも存在しています。ただ、むし歯菌がいればすぐにむし歯になるというわけではありません。むし歯菌のえさとなる砂糖や炭水化物があって、時間が経過することで初めてむし歯ができます。

しかし、歯の表面がフッ化物(フッ素)で強化されていたり、唾液の酸を中和する能力が高かったりすれば、むし歯の発症は防げます。このように、むし歯はたくさんの要因が影響して発症するのです。

★ 歯周炎は「部位特異性」の疾患

2023年11月7日

歯周炎はいわゆる「部位特異性」という性質をもちます。

この「部位」は「歯面」のことですので、「部位特異性」の意味するところは、「歯周炎は歯面によって進行の程度が異なる」ということです。

 

よく、少数歯に限局して歯周炎が進行しているケースを「部位特異性の歯周炎」だという誤解がありますが、「部位特異性の歯周炎」という診断名があるわけではありません。このような場合、学術的には「限局型」と呼ぶべきでしょう。また、限局型だからといって「咬合が関与している」とも限りません。歯周炎が部位特異的に進行する要因自体は、まだはっきりとわかっていないのです。

 

歯周炎の部位特異性という性質から、歯周病の検査では、歯面ごとに状態を確認するプロービングが行われます。臨床的には、プロービング時に出血がある(BoPが認められる)場合は、その部位の歯肉に炎症が存在することを意味します。逆に言うと、治療によりBoPが消失すれば、歯周病はひとまず治癒したということになります。

いずれにせよ、歯周炎の場合、患者さんの単位、1歯単位のみならず、歯面ごとに状態をチェックし、治療する必要があります。

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