★ 受動喫煙に注意!
2024年3月8日
受動喫煙はタバコを吸っている本人以外にも影響を与えます。
本人は吸っていなくても、家族に喫煙者がいる場合などに、歯肉に変化がみられることがあります。
換気扇や空気清浄機では、受動帰依店を無くすことはできません。目の前で吸わなくても、髪や衣服、吐く息からも有害物質が排出されます。
受動喫煙の影響は強く、同じ部屋の中はもちろん、別の部屋やベランダなどで吸っても、扉のすき間から煙が入り込んでくることがわかっています。換気扇ではすべて吸い取ることはできませんし、空気製容器でもすべての有害物質を取り除くことはできません。
分煙では受動喫煙を無くすことはできないのです。
また吸い終わってからしばらくは、吐く息の中にも商業施設、病因、学校など人が集まる場所において、分煙ではなく敷地内全体を禁煙にすることがスタンダードになりつつあります。自治体で受動喫煙防止のための条例を制定するところも増えています。
ご自身の健康のためにはもちろんですが、大切なご家族のためにも禁煙を勧めましょう。
★禁煙するとお口の中も健康を取り戻す
2024年3月6日
禁煙すると歯ぐきの出血が増えるのは、ニコチンの血管収縮作用がなくなるためです。また、正常な炎症反応が戻ることにより、赤身や腫れなども増すかもしれません。どちらも一時的なものなので、心配しないでください。
プラークコントロールがきちんとできていればおさまってきます。
禁煙を続けるにつれ、歯ぐきは健康なピンク色になり、みずみずしさを取り戻します。
メラニン色素の着色も薄くなっていきます。
★ 喫煙には身体的な依存と心理的な依存がある
2024年2月26日
禁煙のために、歯科では禁煙支援を行っています。
残念ながら保険適応ではありませんが、プラークコントロールと同じように、歯周病の治療には禁煙が効果的です。
依存には身体的依存と心理的依存の2つがあり、禁煙達成のためにはこれらを乗り越える必要があります。
躯体的依存はいわゆる「薬物」に対する依存で、体内のニコチン濃度が減ると。「離脱症状」が出て、ニコチンが欲しくなります。
山場は三日目で、これを超えると第一段階クリア!
少し楽になります。離脱症状を抑えるにはニコチンパッチなどのニコチン補充療法が有効です。
意外と厄介なのがポイントです。食後に吸いたくなるなら、食べ終わったらすぐに歯を磨く、コーヒーを飲むと吸いたくなるなら、
しばらくは紅茶に変えてみる、というような工夫をしてみましょう。
★ 喫煙は歯周病の大きなリスクとなる
2024年2月20日
知らぬ間に歯周病が進行していることがあります。
喫煙の歯周病への影響は、「かかりやすい」「気が付きにくい」「治りにくい」の3つです。
まず、生体の本来の免疫機能が喫煙により妨げられるため、歯周病にかかりやすくなります。
喫煙者は非喫煙者に比べて罹患率が高く、重度に進行した人の割合も高いことが知られています。
また、ニコチンの血管収縮作用により炎症症状が隠され、歯周病が進行しても出血などの自覚症状が出にくくなります。
そのため、発見が遅れてしまい、気づいたら重度の歯周病になっていたということがあります。
歯ぐきに赤みや腫れがそれほど目立たないのに、歯周組織が進んでいることもあります。
さらに、いざ治療を始めても、喫煙者の歯茎は硬くて沈着物の除去が難しく、歯周病組織の修復も阻害されている為、
思うように歯周効果が上がらないのです。
★ 喫煙者と非喫煙者は歯肉にも違いが出る
2024年2月17日
喫煙者の歯茎が暗紫色になるのは、ニコチンの毛細血管収縮作用と、一酸化炭素が原因です。
ニコチンの血管収縮作用により、組織の血行は悪くなります。
また、一酸化炭素がヘモグロビンと結合することで、血液の色自体もどす黒くなります。
このような理由で、歯ぐきは健康なピンク色ではなく、暗紫色になります。
メラニン色素の沈着も強く認めるほか、辺縁歯肉がロール状に肥厚し、線維性でごつごつしています。
これは見た目だけでなく、実際に治療をしていても感じることがあります。
★ 喫煙は歯や歯肉の着色などお口にさまざまな影響を与える
2024年2月14日
タバコにより、歯ぐきにも着色が起こります。
加えて、口腔・咽頭がんの発生率が三倍になるほか、味覚が鈍くなったり、口臭を悪化させたりします。
1980年代ごろより、喫煙者と非喫煙者で歯周病の進行具合に差があることが注目され始め、現在では喫煙は歯周病の大きなリスク要因であることも分かっています。
また、最近では子供のむし歯発生率や歯内療法の予後も、親が喫煙者か非喫煙者かで左右されると報告もあります。
★覚えておこう!★
タバコには4000種類以上の化学物質が含まれ、そのうち40種類は発がん性物質と言われています。
お口の中はタバコの煙が最初に体を通過する場所ですから、さまざまな悪影響をじかに受けるのです。
タバコの三大有害物質は「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」です。
ニコチンは依存性が強く、禁煙しようと思ってもなかなかやめられないのは、これが原因です。
タールはいわるゆ「ヤニ」で、強い発がん性があります。
タバコを吸っていると、住居の壁が黄ばんだりベタベタしたりするのは、タールのせいです。
またタバコは低い温度で不完全燃焼するため、一酸化炭素が発生します。
一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと非常に強く結びつきます。
普通なら、ヘモグロビンは酸素と結びついて、体中に酸素を運搬する働きをするのですが、一酸化
炭素と結びつくと、体への酸素供給が妨げられます。
その結果、タバコを吸う人特有の肌の老化が起こります。
いわゆる「スモーカーズフェイス」はこれが原因です。
歯科医院で患者さんにしっかり説明できる本
著 クインテッセンス出版株式会社
★ 歯肉の増殖を招く薬②カルシウム拮抗薬
2024年2月10日
血圧を下げたり、狭心症や心筋梗塞などの症状をやわらげたり、症状を改善したりすることを目的として飲んでいる薬はありませんか?
これらの薬の中で、カルシウム拮抗薬という薬に含まれる成分が、長期間使い続けることで歯茎に影響を与えることがあります。
血圧を下げる薬の種類はいろいろありますので、どの種類の薬を飲んでいるのか、ぜひお薬手帳を見せてください。
カルシウム拮抗薬を長期間服用している方で、歯ぐきの腫れが起こってしまう方の割合は、約20%といわれています。
なかでも、ご高齢の方に起こりやすいようです。
その理由は、そもそもカルシウム拮抗薬を服用されている方の年齢層が高いこともありますが、ご高齢の方は歯周病の罹患率も高いため、歯ぐきに歯周病菌が感染し、炎症が起こりやすいからです。
抗てんかん薬と同様に、歯ぐきの腫れを予防するためには定期的なメインテナンスが大切です。
もし、歯ぐきの腫れが起こってしまった場合は、患部を清潔に保ちましょう。症状によっては医科の主治医と相談して薬を変更することも大切です。また、歯ぐきの腫れがひどい場合は、歯ぐきを切って取り除く手術を行うこともあります。
★ 歯肉の増殖を招く薬➀抗てんかん薬
2024年2月7日
抗てんかん薬とは脳の興奮を抑えて、てんかんの発作を防ぐ薬です。
てんかんの治療に使われる抗てんかん薬の中でも、フェニトインを大量に長期間服用すると、その副作用として、歯ぐきが腫れることがよくあります。歯茎の腫れは、歯と歯の間の歯茎からはじまり、歯全体を覆うまでになってしまいます。
予防には定期的なメインテナンスが有効です。
特に歯石が付いていると、歯茎への刺激となり、歯ぐきの腫れを招きやすくなります。
おうちでのブラッシングも大切ですが、歯科医院での定期的なメインテナンスでチェックし、歯石をとるなどお口の中をきれいに保ちましょう。もし、歯ぐきの腫れが起こってしあった場合は、うがい等をして、お口の中を清潔に保ちましょう。
場合によっては抗てんかん薬の服用を中止するか、ほかの種類の抗てんかん薬に変更することで、腫れが減少することもあります。
いずれの場合も医科の主治医(処方医)と相談して、勝手に休薬しないようにしましょう。
★ 顎骨壊死を引き起こす可能性のある薬 骨吸収抑制薬
2024年2月3日
骨吸収抑制薬が顎の骨に集中することが問題になります。
わたしたちの体では、常に細胞によって古い骨が吸収されて新しい骨が作られています。
骨吸収抑制薬は、古い骨を吸収する細胞のはたらきを低下させ、骨が吸収されるのを抑制します。そして、骨吸収抑制薬は骨に働きかける薬ですから、飲めば当然、骨に集まります。
さらに、その85%は硬い骨(緻密骨)に集まると言われており、顎の骨はほとんどが緻密骨からできているので、顎の骨に高濃度の骨吸収抑制薬が蓄積されることになります。高濃度の骨吸収抑制薬が蓄積されると、新しい骨ができにくくなります。
さらに新しい血管ができることも抑制され、骨の血流が悪くなるため。骨にできた傷も治りにくくなります。
歯石をとるなど普段の歯科治療の刺激では心配いりませんが、抜歯やインプラント埋入などの外科処置で顎の骨に刺激を与えることで、顎の骨が壊死してしまうことがあります。
★ 出血が止まらなくなる薬 抗血栓薬
2024年1月27日
歯科治療では意外に出血する場面が多くあります。
抗血栓薬を服用していると、出血が止まりにくくなります。
血の出る治療のイメージがない歯科治療ですが、血の出る場面は意外に多いのです。
たとえば、歯石をとったり、歯周ポケットの深さを測ったりしても、もともと歯茎が腫れている場合は血が出ることがあります。
毎日のブラッシング(歯磨き)で出血することもありますよね。この程度の出血では特に支障は有りませんが、抜歯やインプラント手術など、血の出る治療がいくつもあるのです。でも、ほとんどの場合、歯科医院できちんと止血できますので、心配しないでください。
抜歯やインプラント埋入などの手術の場合、お口の中では止血できたとしても、手術が終わってから皮膚に内出血を起こして、顔や首に青あざができることがあります。内出血は通常1~2週間で自然に消えます。
「歯科治療の時に血が止まらないと困るから」といって、ご自分の判断で服用をやめないでください。
医科や歯科のガイドラインでは、抗血栓薬の服用を続けたまま抜歯を行うように推奨されています。
ワルファリン(ワーファリン)の服用を中断して抜歯した方の薬1%(493人中5人)が、血栓が原因の発作を起こし、その80%(4人)がなくなったという報告もあります。