★治療の実例➀
2022年10月15日
〇ブラッシング不良による歯肉炎➡意識改革とブラッシングで完治
高校生のAさん16歳は友人から口臭指摘されたことを気にして受診。
口の中を診るとむし歯はないものの歯肉全体が赤く腫れ、歯周病の初期段階の歯肉炎でした。
歯肉が痛み、ブラッシングのとき以外もたびたび出血して、
朝起きると枕に血がついていることもあると言います。
本人は1日2回ブラッシングしているというのですが、腫れた歯肉にブラシが当たると痛いので、
かみ合わせの部分だけをサッと磨いているような状態でした。
歯にはプラークや歯石がこびりついていて、もともとブラッシングに対する意識は低く、
さぼりがちだったようです。
スケーリングでプラークや歯石を除去する必要がありましたが、
現状では歯肉の痛みが強くてできないのでまず正しいブラッシング法を指導。
1週間後の再診時にはブラッシングによって痛みがだいぶ引いていたため、
全体を6分割してていねいにスケーリングをおこないました。
3か月後、すべての歯のスケーリングを終える頃にはすっかり良くなって、
その後は4か月に一度定期健診を続けています。
Aさんの治療でスケーリングと同じくらい重視したのは、本人の意識を変えること。
初診時から、歯周病がどのような病気なのか、このままブラッシングを怠っていると、
どのような状態になるのか、治療をするとどう変わるのか、本人の口の中の写真や、
他の症例写真を見せながら説明しました。
また、お菓子やジュースを大量に摂っていたので、少し減らすことを提案。
Aさんは症例写真のようなボロボロの歯にはなりたくないと努力し、
ブラッシングも熱心に取り組みました。
今は歯肉の痛みだけでなく口臭のコンプレックスからも解放され、
友達の前で堂々と話せるようになったと楽しんでいます。