★受診する前
2022年11月19日
➀通いやすい場所にある
歯科医師選びでは治療の中身が大事ですが、通い続けるにはモチベーションが必要です。
これまで歯に対して意識が低かった人にとってはなおさらでしょう。
治療が一段落してメンテナンスに移れば、3カ月に1回、
というように頻繁に通院しなくてもよくなるものの、
それでもやはり遠い、行きにくい歯科医院だと、足が遠のいてしまいます。
むしろ症状がひどいときは遠くても必死になって通うけれど、
おさまると優先順位が下がって面倒になるもの。
とくに仕事をしている人は、日常の行動範囲から歯科医院が離れていると通院をさぼりがちになります。
そこで、最初に受診する歯科医師を絞り込むときには、
自宅や通勤先の近くなど通いやすいところで探してみましょう。
②歯周病専門医・認定医である
大学病院の歯科は矯正歯科や歯周病外来といった専門領域にわかれています。
一方、開業医はむし歯でも入れ歯でもすべて診療しているというところがほとんどです。
一つの歯科医院で広く診てもらえるのはメリットですが、半面得意でない分野もあるという
デメリットもあるのです。
歯周病にかかっているのに歯周病治療が得意でない歯科医院を受診してしまうと、
間違ったメンテナンスをされて治るものも治らない、
場合によっては悪化してしまうということにもなりかねません。
では、歯周病に詳しい歯科医師をどう見つければいいのでしょうか。
歯科医院が看板に掲げていい診療科目は一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科の
4種類と法律で決まっており、
看板からはその歯科医院が歯周病を得意としているかどうかはわかりません。
一方、インターネットの歯科医院のホームページについては、こうした表記の制限がありませんが、
それが災いしてほとんどの歯科医院が歯周病治療を得意としていなくても診療科目にとりあえず
歯周病治療と記載しているのであてになりません。
ただし、歯周病専門医、あるいは歯周病認定医と書かれていれば、
歯周病に詳しい歯科医師がいると判断しても大丈夫です。
これらは、日本歯周病学会および、
日本臨床歯周病学会の厳しい基準をクリアした歯科医師に与えられる資格です。
また、歯周病専門医は厚生労働省から広告できる資格名として認められています。
歯周病専門医、認定医ではなくても歯周病に詳しい歯科医師はいますが、
これらの資格持っていることは一つの目安になるでしょう。
とくに歯が揺れているなど歯周病が中等度以上に進行して、高度な治療が必要な人は、
歯周病専門医・認定医にかかるようにしてください。
③受付や電話の対応がしっかりしている
候補の歯科医院を絞り込んだら、まず電話をしてみましょう。
院長のスタッフ教育が行き届いているところなら、受付や電話の対応もしっかりしているはずです。
診療にかかる時間や費用など気になる事を聞いてみてください。
症状を聞いて急を要すると判断したら、
早めの受診を勧めてくれる場合も良心的な歯科医院といえるでしょう。
④予約制で十分な時間をとってくれる
予約制でない歯科医院で、長く待たされたあげくに短時間しか治療してもらえなかったという
経験をしたことはありませんか。
歯周病の診療は、歯周ポケットの計測や口の中の状態のチェック、
ブラッシング指導など時間がかかりがち。
ある程度計画的に時間を確保しなければ、十分な治療ができません。
とくに健康保険で診療している歯科医院の場合は、
かぎられた時間で効率的に治療する必要があるため、
1人の患者さんに長い診療時間を当てられない場合が多くあります。
予約制をとる理由は、患者さんを長く待たせてイライラされないようにするためと考えられがちですが、
スタッフはそれぞれの患者さんに合わせた準備をしておくことができ、
その日おこなう処置に見合った時間を確保することができます。
必要な治療を計画的にしっかりおこなうためのシステムでもあるのです。