★歯周病は歯科医師だけでは治せない!
2022年10月25日
〇セルフケアはブラッシングと全身の健康管理の2本柱
歯科医院に通うとセルフケアも大事ですと言われることが少なくありません。
歯周病のセルフケアというのはまず局所のケア、すなわち毎日のブラッシングです。
さらに歯周病は全身の健康にかかわる感染症ですから、
維持のコントロールや生活習慣の改善といった全身の健康管理も不可欠です。
患者さんの中には歯科医院に通っていれば歯周病は治るだろうと考えている人がいます。
しかし、同じ進行度の患者さんが同じタイミングで歯科医院に通いはじめても、
セルフケアを努力している患者さんと歯科医師任せで何もしない患者さんでは、
治り方も、通院回数も、治療にかかる費用も、将来歯がどうなっていくかもまったく違ってきます。
〇手のひらサイズの炎症を放置できますか?
中等度の歯周病になっている患者さんの場合、歯周ポケット周辺の炎症の総面積は、
手のひらくらいの大きさといわれています。
もし、顔に手のひらサイズの炎症があれば、普通は放っておかないはず。
見た目はもちろんのこと、放置して化膿すれば大変なことになりますから、治療をするでしょう。
ところが歯周病は、歯肉の中の見えにくい部分で炎症が起きているために多くの人が無頓着。
放置している間に歯を支える骨が溶けていくだけではなく、全身に感染が広がっていきます。
〇化粧品やサプリにお金をかける前に、歯のケアを
高齢化が進み、アクティブシニアが増えている今は、アンチエイジングがブーム。
いくつになっても若く美しく健康でありたいと、外見や体力、脳の老化防止などに関心が集まり、
ジムに人があふれ、高額な化粧品やサプリメントが売れています。
ところが意外と歯に気を使う人は少なく、外見は若々しいのに口の中はボロボロで、
歯が抜けかかってから歯科医院を受診してくるケースが後を絶ちません。
歯をいい状態に保つことは、外見だけでなく、食べ物をしっかり噛んで滑舌よく話すといった機能面、
そして全身の健康を維持するという面からも、究極のアンチエイジングといえます。
セルフケアを習慣にしましょう。