石田歯科
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★歯周病になりやすい人は?

2023年2月7日

タバコを吸っている人は歯周病が悪化しやすいです。こんな話を聞いたことがありませんか?

歯周病を悪化させる要因はいくつかありますが、プラークなどの直接的原因を除いて最大のリスクファクター(危険因子)といわれているのがタバコ(喫煙)です。膨大なエビデンスから、非喫煙者と比較して喫煙者では歯周炎を発症するオッズ比が約2.8倍で、喫煙本数が多いほど症状が重くなり、高度な歯槽骨の吸収が見られます。

また、歯科医師であればヘビースモーカーの患者さんの治療に苦労した経験を誰もが持っていますが、実際に歯周基本治療をおこなった後、再治療が必要だった患者さんの率は喫煙者では42.8%だったのに対しt、非喫煙者では11.5%だったという研究もあります。

もう一つ、はっきりしているリスクファクターは糖尿病です。糖尿病でない患者さんと比べ、血糖コントロールが不良な2型糖尿病の患者さんでは各年齢において歯周病がより重度で歯周ポケットが深いなどのコントロールがうまくいかず、悪化するという相互への関連が明らかになっています。

このほか、喫煙や糖尿病ほどの根拠はないものの、肥満やカルシウム・ビタミンDの不足、骨粗鬆症。ストレスなどもリスクファクターといわれています。

★静かに進行するサイレント・キラー ②

2023年2月6日

歯周病の一部には若いころから急速に進行するタイプがあります。

歯周病は炎症がひどくなるときと一休みする時期を繰り返しながら、進行します。たとえば10代で初期の歯肉炎が発症し、放置しておいた場合でもすぐに重度の歯周炎にはならない場合が多いのです。

一方、10代20代で発症し、急速に歯周炎が進行するタイプがあります。侵襲性歯周炎と呼ばれているもので、適切な治療を受けなかった患者さんの中には若くして多くの歯を失ってしまう人もいます。このほか、ダウン症候群などの遺伝的な要因で、早い時期から重度の歯周炎が発症する場合があります。

いずれの歯周病の治療においても、プラークコントロールを徹底するという基本は一般的な歯周病と同じです。

 

★静かに進行するサイレント・キラー ➀

2023年2月4日

歯周病は大きく、歯肉内に炎症がとどまっている「歯肉炎」と、その先の組織に病気が進行する「歯周炎」分けられます。どのように進行するかを見ていきましょう。

 

【➀歯肉炎】

プラークが歯と歯肉のすき間にたまると、歯肉は炎症を起こし、変色し、出血しやすくなります。

時には歯肉がむずがゆかったり、触るとぷよぷよしますが、この段階では異変に気付かない人が多いようです。これは歯周病菌を追い出そうというからだの防御反応の炎症です。同時に健康な時は1~2㎜程度だった歯肉溝(歯と歯肉の間にはもともと1~2ミリのすき間があり、これを歯肉溝という)は歯肉の腫れによって、「歯肉ポケット(仮性ポケット)」と呼ばれる溝(2~3ミリ)になります。この段階であれば自分自身のブラッシング(プラークコントロール)をはじめとしたセルフ・ケアの徹底や、歯科医院でプラークが石灰化して固まった歯石の除去(スケーリング)などのプロフェッショナル・ケアを受ければ、炎症はおさまり、元の健康な歯肉に戻すことができます。

 

【②歯周炎】

プラークがさらに歯と歯肉の奥に入り込むと、歯肉の炎症が深いところまで達するようになり、歯肉溝は歯肉ポケットから「歯周ポケット(真性ポケット)」といわれる状態に進行します。歯肉の炎症は継続し、出血しやすい状態や腫れは続き、歯もわずかに動くようになります。また、炎症により歯肉の一部が退縮して本来、歯を覆っていた位置から下がり、歯の根元付近が露出してきます。歯と歯の間の歯肉も下がるのですき間が気になるようになります。歯肉の内側では歯を支える歯槽骨が吸収し始め、X線画像で見ると歯槽骨の高さが低くなっているのが分かります。この段階で歯科の治療を受ければ、歯周病は十分に治すことができます。

 

【③中等度歯周炎】

プラークがさらに根の先の方向に向かって入り込み、炎症はますます広がっていきます。また、歯肉の退縮が進み、歯の根の部分がさらに露出し、歯が長くなったようになる場合もあります。ここまでくると多くの人は歯肉の違和感や歯の動きにはっきりと気づくようになります。また、歯と歯の間の歯肉がさらに下がり、すき間が広がり、そこから息が漏れることによって発音への影響も出始めます。その前の段階にもみられる口の中の粘着きだけではく、口臭などの症状も出てくるために、あわてて歯科医院を受診する人が増えはじめます。

 

【④重度歯周炎】

歯の周りの組織はさらに破壊され、歯肉は下がり、歯と歯の間のすき間も目立つようになります。歯槽骨はさらに吸収され、X線画像では歯を支える歯槽骨がごくわずかとなります。時には歯肉からは膿や血が持続的に出て、口臭は一層強くなり、歯は大きくぐらつきます。噛む力を支えきれず噛んでも歯の位置が不安定になるので本来の位置から動いて歯並びが悪くなったり、十分に食べ物が噛み切れなかったり、発音に影響が出るようになります。

 

【最終段階】

歯を支える歯槽骨をはじめとした歯周組織がほとんど失われるため、大切な土台を失った歯は自然に抜けてきます。

続 日本人はこうして歯を失っていく

著 日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会

 

★増殖する歯周病菌 感染は防げるのか? ④

2023年2月3日

歯周病が悪化するかどうかは抵抗力や生活環境の影響も大きいといえます。

 

実は歯周病は、

➀口の中の細菌の攻撃力

②患者自身の抵抗力

③生活習慣(環境)、その他

これらが絡み合って起こると考えられています。➀の攻撃力については、プラークが多いほど悪化しやすくなります。ブラッシングを怠り、プラークが蓄積されると歯周病菌をはじめとした病原菌が膨大になるからです。

一方、それほどプラークが蓄積していなくても、組織の抵抗力が下がっていると歯周病が悪化しやすくなります。実際、仕事が忙しく睡眠不足が続いたりすると、歯周病が悪化したという経験を持つ人もあると思います。これが②の患者自身の抵抗力、に関する典型的なケースです。

さらに③の生活習慣については、ヘビースモーカーの人は歯周病にかかりやすく、歯周病の治療をしてもなかなか改善が見られないことが分かっています。(喫煙は歯周病のリスクファクターです)

このほかにも、遺伝的(先天的)な因子が関係している場合もあり、ある種の症候群では重度の歯周病が生じ、若い年齢から信仰の速い歯周病が発現したりします。しかし、歯周病は生活習慣病の一つであり、プラークを作りやすい生活環境と強い関係があります。

このため、歯周病治療、予防においては細菌の塊であるプラークを取り除く、「プラークコントロール」のほかに、からだを健康に保つことや、禁煙、持病(糖尿病など)の管理といったことが大事になってくるわけです。

さらに近年では、腸と同じように、口の中の細菌の攻撃力を抑え、善玉菌を増やして口の中の抵抗力を高め、歯周病を抑えようという「プロバイオディスク」の考え方もでてきています。

 

続 日本人はこうして歯を失っていく

著 日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会

★増殖する歯周病菌 感染は防げるのか? ③

2023年2月1日

歯周病の原因と考えられる菌は、これまでたくさんの種類が見つかっています。このうち、歯周炎の患者さんに多く見られ、特に悪質な菌といわれる3種類が「P.ℊ菌(Porphyromonas-gingivalis.ポルフィロナモス・ジンジバリス)」「T.f菌(Tannerella forsythia.たん慣れら・フォーサイシア)」「T.d菌(Treponema denticola.トレポネーマ・ディンティコラ)」です。

 

研究のモデルでこれらは「レッドコンプレックス(コンプレックスは集合体」の意)」と呼ばれています。歯周病菌の細菌叢の病原性ごとに6つのグループに分けたときに、ピラミッドの頂点に位置し、そこが赤色で示されているためです、読者の皆さんには、レッドカードを受けた質の悪い菌という意味で、「悪玉三兄弟」と覚えて頂くといいでしょう。」

悪玉三兄弟の中でもP.ℊ(ピージー)菌は特に有名です。歯周病の研究の中でも早くから注目され、高い病原性を持つなど、その生態が詳しく知られています。高血圧や動脈硬化、アルツハイマー病などの全身病にもかかわっている原因菌として知られているのもこのP .g菌です。

 

一方で、P.g菌をはじめ歯周病菌が口の中に棲んでいるだけでは歯周病にはなりません。歯周病菌は、ほとんどの人の口に生息しています。そして、どんなに清掃をしても、ゼロにはできません。しかし、誰もが歯周病を発症するわけではありません。

口の中は700種類以上もの細菌が棲んでおり、帳に次いで最近の多い場所です。細菌には、体に良い働きをするものもあり、こうした善玉菌が優勢な環境だと歯周病菌の活動は抑え込まれれるのです。

 

 

日本人はこうして歯を失っていく

日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会 より

★増殖する歯周病菌 感染は防げるのか? ②

2023年1月31日

恐ろしい歯周病の原因は、先に述べた歯に付着した最近の塊である「プラーク」です。

プラークはヌルヌルとした付着物で、有機物や細菌によって膜状に形成されていることから「バイオフィルム」とも呼ばれます。プラークはブラッシングなどの機械的清掃で落とす必要があります。「歯磨きをしない」「しているつもりでも磨けていない」と、その日からプラークの形成が始まります。歯磨きの直後から歯にはペリクルという唾液由来の物質からできる被膜が形成され、ここに口の中に棲んでいるむし歯の原因菌、ミュータンス菌などが付着します。ミュータンス菌などの細菌は糖などを使ってネバネバした物質(グリコカリックス)を作り、自分たちの棲みやすい環境下で数を増やしていきます。これがプラークです。

このプラークを除去せずに放置すると、一週間を過ぎる頃、ミュータンス菌だけでなく、空気の少ないところが好きなほかの菌も棲みつくようになります。この多くが歯周組織に悪さをする菌(歯周病菌)なのです。つまり、時間が経つにつれ細菌叢の中にさらにほかの細菌が棲みつくといったことが繰り返され、プラークは成熟し、様々な細菌の巣窟(バイオフィルム)になります。つまり成熟したプラークは歯周組織に悪い影響を及ぼします。

★増殖する歯周病菌 感染は防げるのか?➀

2023年1月28日

恐ろしい歯周病の原因は、歯に付着した最近の塊である「プラーク」です。

プラークはヌルヌルとした付着物で、有機物や細菌によって膜状に形成されていることから「バイオフィルム」とも呼ばれています。

プラークはブラッシングなどの機械的清掃で落とす必要があります。

「歯磨きしない」「しているつもりでも磨けていない」と、その日からプラークの形成が始まります。歯磨きの直後から歯にはペリクルという唾液由来の物質からできる被膜が形成され、ここに口の中に棲んでいる虫歯の原因菌、ミュータンス菌などが付着します。ミュータンス菌などの細菌は糖などを使ってネバネバした物質(グリコカリックス)を作り、自分たちの棲みやすい環境下で数を増やしていきます。これがプラークです。

このプラークを除去せずに放置すると、一週間を過ぎる頃ミュータンス菌だけでなく、空気の少ないところが好きなほかの菌も棲みつくようになります。この多くが歯周組織に悪さをする菌(歯周病菌)なのです。つまり、時間が経つにつれ細菌の中にさらにほかの細菌が棲みつくといったことが繰り返され、プラークは成熟し、様々な細菌の巣窟(バイオフィルム)になります。つまり成熟したプラークは歯周組織に悪い影響を及ぼします。

★なぜ怖いのか?歯の周りの骨を破壊していく病気「歯周病」の正体③

2023年1月27日

サポートを失った歯は自然に抜けてしまいます。

歯周ポケットが深くなり、炎症が拡大していくと、歯の周りの骨も破壊され続け、やがて支持を失った歯はぐらつき始めます。むし歯もない綺麗な歯であっても歯周病が進めば、最後にはある日ぽろりと抜けてしまうことがあるのです。

歯根の先まで失われた歯槽骨は元には戻りません。進行した段階では歯周病治療を行ったとしても、炎症をコントロールして、歯周組織が破壊されるのをストップするのが精いっぱいです、

歯を失う原因の第一位は歯周病で全体の約4割、むし歯は第二位で約3割です。50代くらいから徐々に歯を失い、部分入れ歯やインプラントを入れる人が増えていきます。進行した歯周病で来院される患者さんはそれまで長い間、歯科医院から遠ざかっていた人も多く、「歯を残せない」ことを知ると、「えっ、まさか」とショックを受けます。歯を代わりとして使用する入れ歯についても抵抗を感じる人は少なくありません。

歯周病で歯を失う人が多い原因の一つは、ある程度進んだ段階まで重篤な症状に気づかなかったり、気づいたとしても深刻な状態であると考えていないからです。歯周病が別名「サイレント・ディジーズ(静かに進行する病気)」いわれるゆえんです。むし歯と違い、痛みがほとんどないだけではなく、歯周組織の内側は目に見えないので、病気が進行していることに気づきにくいのです。中等度の病変になると歯槽骨が吸収するために歯を支えきれなくなって、歯が動くようになるのですが、それでも放置してしまうケースは決して珍しくありません。歯周病の進行は、細菌を抑える体の抵抗力や生活習慣にさゆうされるため、進行の度合いには個人差があります。体調が悪化すると症状が出るけれど、しばらくすると落ち着いてしまう、ということを繰り返すパターンも少なくありません。むし歯のように強い痛みが出ないことも多いので、「治ってきた」と勘違いしてしまうのです。

★なぜ怖いのか?歯の周りの骨を破壊していく病気「歯周病」の正体②

2023年1月25日

歯周病は、歯を支える組織である歯肉、セメント質、歯根膜、歯槽骨からなる「歯周組織」に生じる病気です。

歯周組織と聞くと、歯の「周り」だから、歯そのものに比べればそれほど重要には思えないかもしれません。しかし、そうではありません。歯周組織は、歯をしっかり支える上で重要な役割を果たしています。唯一、歯肉は外から見えますが、その他の組織は歯肉に内側にあるため、病気の兆候に気づきにくいのです。

歯周病の原因となる歯周病菌は、その多くが空気を嫌う嫌気性菌です。歯磨きが不十分だと歯の表面にネバネバした黄白色の粘着物であるデンタルプラークが作られます。このプラークは細菌の塊で、時間とともにやがてプラークの量が多くなり、酸素が少ない状態になると、このプラークの中で嫌気性菌が多くなります。この嫌気性菌の中に歯周病の原因菌がいて、歯周組織を破壊していくのです。

歯と歯肉の境目のプラークにより生じた炎症は、セメント質、歯根膜、歯槽骨へと広がっていきます。炎症が起きている部分では、発赤、腫れや出血、時には痛みが見られますが、これは本来、体を守る防御反応です。プラークの中の歯周病菌が歯肉に攻撃を仕掛け、中に侵入しようとすると、からだはなんとかして菌をやっつけようとします。体への侵入を抑えようと、病原菌を撃退する働きをする白血球などが毛細血管の血流を通じて病巣部にたくさん送られます。

いうなれば歯肉を戦場として、歯周病菌と白血球のすさまじい戦いが始まるわけです。戦う際に白血球などから産生される各種の炎症性物質が細菌を殺す成分です。一方、歯周病菌も負けじと毒素など、いろいろな武器を繰り出します。こうしたさまざまな物質の働きで、歯肉に炎症が起き、歯周組織の破壊が起こるのです。この戦いによる代償は大きいものです。洗浄となった土地は荒れ果てて、建物などが破壊されるように、歯肉も同様に炎症の代償として自分のからだを傷つける、つまり歯周組織を壊してしまいます。本来、歯にピッタリ付着していた歯肉がはがれ、歯と歯肉の間にすき間、すなわちポケットができてしまいます。

さらに歯周病を放置しておくとプラークはこのポケットに潜り込み、再びその場所で炎症を起こし、歯周組織を次々と壊すという悪循環に陥ります。

★なぜ怖いのか?歯の周りの骨を破壊していく病気「歯周病」の正体➀

2023年1月24日

重い歯周病の人が増えています。

「異臭病の一体何が怖いの?」と問われると答えに「?」がついてしまう人が多いのではないでしょうか。

ズバリ、歯周病の怖さは、「歯を支えている周りの骨(歯槽骨)が溶けてしまうこと」「歯を失う原因になる事」「歯周病以外のさまざまの病気を引き起こしたり、悪化させたりすること」が代表的なものです。

同じ口の病気であるむし歯と比較して、圧倒的に怖い病気と言えるでしょう。しかも、痛みなどの自覚症状があまりなく進行していきます。それゆえ、「サイレント・ディジーズ(静かに進行する病気)」や「サイレント・キラー(静かな殺し屋)」という別名でも呼ばれています。

では、なぜ口の中の細菌がここまで悪さをするのか、歯周病の怖さの理由を次回解説していきましょう。

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