石田歯科
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★ 防御機構が天然の歯に比べ、弱いインプラント

2023年4月26日

インプラントが天然の歯に比べ、歯周病に感染しやすい理由として歯肉の防御機構が弱いことが挙げられます。天然歯の場合、歯肉の結合組織は歯根に対して垂直に走っており、強く結合しています。ところがインプラントでは、ほとんどのインプラントが金属の為、インプラントに対して歯肉が密着してるだけなのです。このため、インプラントを入れた場合は歯肉がはがれやすく、歯周病で炎症を起こすと歯肉の奥に広がりやすいのです。

 

もう一つは、インプラント周囲の歯肉の血流が少ないことです。歯肉で歯周病菌が増殖を始めるとからだはなんとかして菌をやっつけようと、毛細血管の血流を通じて病原菌を殺す働きをする白血球を歯肉にたくさん送り込んできます。つまり、歯肉が炎症を起こすのは血流が豊富になり、白血球が歯周病菌と戦っている証拠です。この戦いに体が勝てば歯周病の勢いもおさまります。一方、インプラントを囲む歯肉は歯根膜という組織にないために天然歯に比べて毛細血管の数が減っています。このため血流が不足しやすい状態になっているのです。

 

インプラント周囲の疾患は、進行状況によって2つに分類されます。症状が歯肉にとどまり、出血や排膿などの異常がないものを「インプラント周囲粘膜炎」、歯槽骨の破壊が起こっているものを「インプラント周囲炎」と呼びます。

日本歯周病学会が実施した「歯周病患者におけるインプラントの実態調査」では、同学会の診療施設で歯周病治療後にインプラント治療を実施した34の機関、267症例を対象にどのくらいの人がインプラント周囲炎やインプラント周囲粘膜炎を発症したかを調べました。

その結果、インプラント周囲粘膜炎は33.3%、インプラント周囲炎は9.7%という結果が得られました。

これは歯周病専門医がいる施設での調査です。インプラント治療を行っている歯科医院は多数ありますから、実際にはもっと高い割合で発症していると考えられます。インプラント周囲炎が進行するとインプラントが埋入されている歯槽骨が破壊され、最悪の場合インプラントを抜かなければならなくなります。せっかく入れたインプラントを長持ちさせるためにも予防対策が重要となっていきます。

★ インプラント周囲炎とは

2023年4月25日

インプラントは人工物だから、歯周病にならないのでは?は大間違いです。

 

インプラント治療後に注意しなければならないトラブルの代表がインプラント周囲炎です。インプラント周囲炎は、天然歯で起こる歯周病と同じように、歯周病菌によってインプラントの周囲の歯肉に炎症が起きたり、インプラントが埋入されている歯槽骨が破壊されるものをいいます。

「インプラントは人工物だから、歯周病にならないのでは?」と思っている人がいますが、それは違います。インプラント体は歯槽骨と結合し、インプラント上部の周りには歯肉があります。インプラントは人工物ですが、支えている周りの環境は天然歯とよく似ているからです。また、歯周病の原因となるプラークは、人口の歯やそれをささえているアバットメント(支台部)、インプラント体のいずれにも付着します。このため、清掃ができていないと歯周病菌が繁殖し、歯肉や歯肉の奥に入り込み、歯周病と同じようにインプラント周囲の組織を破壊していくのです。

★ 失った歯を補う3つの方法 (3)

2023年4月24日

3つ目は、インプラントです。

 

歯根に代わる金属の人工歯根、「インプラント体」を歯槽骨に埋め込み、これを土台にして人口の歯を取り付ける治療です。人工歯根に多く使われるのはチタンという金属などで、このチタンが骨とほぼ結合状態となる性質を利用して固定します。

インプラントのメリットはなんといっても自分の歯と同じような感覚で噛めること。見た目も、自然の歯とほとんど同じです。ブリッジのように周囲の歯を削らずにすみ、一本の歯を失った場合から全ての歯を失った場合まで治療が可能です。

 

デメリットはインプラントを埋め込むために外科手術が必要なことです。手術である以上、合併症のリスクがともなうため、持病がある人は適応外になることもあります。また、顎の骨に近い太い血管や神経が傷つけられた場合、異常出血や真剣損傷による麻痺などが起こることがあり、経験豊富な歯科医師に治療をしてもらうことが大事でしょう。

また、インプラントが歯槽骨に結合するまでは、最低でも下顎で2~3ヶ月、上顎で4か月程度かかります。歯周病が進み、インプラントを支える歯槽骨が少ない場合、適応外になってしまうこともあります。(他の部位から骨を移植したり、骨を増やす手術を併用すれば、おこなえる場合もあります)。

細菌はインプラントの上部(人口の歯)を取り外し可能な入れ歯にした「インプラントオーバーデンチャー」があります。

入れ歯のように清掃ができることなどから、高齢で歯周病のセルフ・ケアが十分にできない人に向くと言われています。

*インプラントには健康保険が適用されず、全顎自己負担です。医療機関によって異なりますが、一本あたり数十万円の治療費がかかります。

 

 

★ 失った歯を補う3つの方法 (2)

2023年4月21日

ふたつめは入れ歯です。

 

歯を失った部分に取り外しできる人口の歯を入れて、噛めるようにする方法です。入れ歯というと「総入れ歯」をイメージするこもしれませんが、1本から数本の歯を補う「部分入れ歯」もあります。部分入れ歯で一般的なのは「クラスプ」という、金属のバネを残った歯にかけるタイプです。部分入れ歯の最大のメリットは、健康な歯をほとんど削らずにすむことと、多くのケースが適応となることです。また、毎食後、取り外して洗うことができるので、清潔に保つこともできます(ただし、取り外しが面倒という人にとってはデメリットかもしれません)。破損した場合も修理をすることが可能です。

 

デメリットは歯の位置によりクラスプが見えてしまうことです。このために見た目を気にする人は少なくありません。クラスプをかけた歯の負担が増え、歯周病が進行したり、むし歯になりやすかったりします。また、固定式ではないので違和感があり、噛む力はブリッジに比べ劣ります。

 

総入れ歯は部分入れ歯よりも簡単な構造で、人工歯と歯肉を補う床で構成されています。床が歯肉に吸盤のように吸い付くことで固定されます。総入れ歯のメリット、デメリットは部分入れ歯と同じですが、総入れ歯の場合、口の中全体を覆うために、食べ物の味や温度を感じにくいことがあります。また、「外れやすい」「痛みが出る」「食べ物がはさまる」ということがないように、完成後も細かい調整が必要です。

 

続 日本人はこうして歯を失っていく

著 日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会

★ 失った歯を補う3つの方法 (1)

2023年4月19日

ひとつめは、ブリッジです。

失った歯が1~2本で、健康な歯が多く残っている場合におこなう最も一般的な治療です。失った歯の両隣に残っている歯を削って金属などをかぶせて橋桁にし、抜けた部分に人口の歯(ボンディング)をつけてセメントで合着します。支える両隣の歯は「支台歯」と呼ばれます。ブリッジの最大のメリットは人工の歯がこの支台歯でしっかりと固定合着されるため、噛むときの違和感がほとんどないということです。入れ歯のように取り外す必要もなく、天然の歯のように見えます。また、噛む力も入れ歯に比べ、高いと言われています。

 

デメリットは、ブリッジの構造上、支えとなる両隣の歯がなければ治療が難しいということです。例えば一番奥に生えている歯を失った場合、支える歯は片側にしかないのでブリッジには向きません。(片側だけで支える延長ブリッジという方法もありますが、固定力が劣ることなどから、例外的適応を除いても推奨されていません)

 

また、ブリッジは両隣の歯を削らなければなりません。一度削った歯はむし歯になりやすいことが分かっています。また、支台歯に負担がかかるため、その力により歯周病が悪化することがあり、メインテンス時にはチェックが必要です。

なお。支台歯をできるだけ削りたくない、という場合は「接着ブリッジ」といって、金属やレジンというプラスチック、またはグラスファイバーで接着するタイプもあります。ただし、従来のブリッジに比べて固定される力が弱く、強い力がかかると外れやすい場合もあるということを知っておく必要があります。

続 日本人はこうして歯を失っていく

著 日本歯周病学会 日本臨床歯周病学会

★ 抜歯が必要になるときは?

2023年4月15日

歯周病の治療は禁煙大きく進歩し、できるだけ歯を抜かない治療が主流となっています。腫れや出血がひどく、多少グラグラしていても、歯周病治療をきちんとおこなうと炎症は抑えられ、進行をストップできる可能性があります。一方、歯の多くが進行した歯周病になっている場合、一本だけ抜歯すると他の歯が弱くなったり、歯肉が下がったりすることもあります。このような場合、歯を抜かずに徹底した歯周病治療を行って歯周病治療を行って歯周病の進行をとめる(つまり歯を抜かない)、という選択肢もあります。

 

それでも中には抜歯がどうしても必要になる事があります。

それは第一に、「ひどい歯周病でそのままにしておくと、隣り合う歯の歯槽骨も破壊される危険がある場合」です。

せまってくる歯周病菌から体を守るために、私たちのからだの防御機能が働いて、歯周ポケット内で戦いが起きます。

その結果として、歯槽骨は自ら溶けることで逃げ、細菌との距離を保とうとしていると考えることもできます。このように進行した歯周病の菌を放置しておくと隣あう健康な歯の歯槽骨も減っていく可能性があります。

 

第二に、「歯周病の予防がうまくできず、再発を繰り返したり、炎症が長引いている場合」です。

歯周病の炎症は全身の病気や不調をきたす原因になります。このほか、歯を失った後にインプラント治療を考えている場合、歯槽骨が一定量、必要になるため、骨がなくならないうちに抜歯した方が良い場合もあります。

このように悪くなった歯だけに焦点を当てるのだけではなく、口の中全体のバランスを考えて歯を抜くか残すか検討する必要があります。抜歯をする場合には、歯科医師の説明を受け、十分に納得した上で抜いてもらいましょう。

★ メインテナンスの頻度

2023年4月14日

どのくらいの頻度でメインテナンスをするかは口の中の状態や全身の状態によって変わります。

通常は治療でポケットが2~3ミリになったら2~3ヶ月後に一回メインテナンス、状態が良ければ次は4か月後、さらに次は6か月後というように感覚を空けていき、そこからはよい状態が続いていても最低6カ月に一回はメインテナンスを行います。

糖尿病患者や喫煙者など歯周病のリスクが高い人、セルフ・ケアが難しく、口の中が汚れやすい人などはもっと短い感覚でメインテナンスをすることもあります。

メインテナンスでおこなうこと

➀口の中を診察

歯周病の再発がないか、新たに歯周病ができていないか、丁寧に歯周組織の検査を行います。

 

②口腔衛生指導

患者さんは歯周基本治療の際にブラッシングの指導を受けていますが、時間が経つにつれて、以前の癖がでて、磨き残しが増えてきていることも多いものです。そこで歯肉を染め出して観察しながら磨けていない部分をチェックし、患者さんに鏡で見てもらうなどしながら、必要に応じてセルフ・ケアの指導をしていきます。

 

③スケーリング・ルートプレーニング

セルフ・ケアだけでは取り除けない、歯面や歯と歯肉の間に残っているプラークや歯石を取り除きます。進行した歯周病の場合、症状が安定した後も歯周ポケットが残っていることが多く、この場合はスケーリング・ルートプレーニングやポケット内の洗浄を行い、プラークを取り除きます。

 

④かみ合わせなどのチェック

口の中は時間が経つと新たにむし歯ができることもありますし、かみ合わせに変化が生じることもあります。こうした変化をチェックし、必要があればかみ合わせの調整治療を行います。喫煙しているかどうかを確認し、禁煙できない場合は禁煙のアドバイスをすることも大事です。

★ なぜ歯周病にはメインテナンスが必要か

2023年4月14日

風邪などと違い、歯周病はよくなった後も引き続き定期的に「メインテナンスを受けるように」と言われます。

「治ったのはずなのになぜ?」と思う人も多いでしょう。これには歯周病が口の中の細菌による感染症である、という特性が深く関係しています。歯周病菌は口の中に棲みつく常在菌の一種で、一度、感染すると完全に排除することは難しく、セルフ・ケアにおいてはプラークコントロールで菌の数を減らすことがポイントになります。しかし、歯にはでこぼこがあり、歯と歯の間や歯と歯肉の間にはすき間があります。毎日の生活の中で完璧なブラッシングを継続することは難しく、こうした場所に少しずつプラークがたまっていきます。歯周病にな田場所の歯は健康な歯に比べ歯肉が下がり気味だったり、歯と歯の間に大きなすき間があいたりしています。このような場所には普通以上に汚れがたまりやすく、セルフ・ケアはさらに難しくなります。また、進行した歯周病は中年以降に多く見られますが、その背景には加齢にともない細菌に対する抵抗力が落ちていることや、歯周病を悪化させるリスクである糖尿病などを抱える人が増えていることがあります。仕事や家庭で心理的ストレスを抱える人も多くなり、口の中のプラークがそれほど増えていなくても、歯周病が悪化しやすい条件がそろってしまうのです。

一度も歯周病を発症していない人と発症している人を比べた調査で、後者の人の方が歯周病を再発しやすいという報告もあります。

こうしたことからセルフ・ケアではとりきれないプラークや歯石をプロの手を借りて取り除くなど、さらに、再発していないか、また新たな歯周病が発症していないかを確認するメインテナンスが大事になってくるわけです。

★ 歯周組織再生療法②

2023年4月8日

歯周組織再生療法の治療効果を得るためにはプラークや歯石をきれいに取り除くことが必要条件です。

この治療では、できるだけ多くの再生を目標に行いますが、残っている骨に形や患者さんの年齢、患者さんの持つからだの修復力などにより、再生できる骨の量には個人差があります。

 

歯周組織再生療法の適応は主に中等度の歯周病の患者さんです。重度の場合、歯の動揺が大きいため、歯が手術の負担に耐えられない可能性が大きく、無理におこなうと歯を失う危険があります。つまり、重症になる手間で受けることが大事です。一方、軽症の場合、歯槽骨の量はまだ、十分に保たれているので再生療法を受ける必要はありません。

治療ができるか、できないかを決めるもう1つの基準として、残っている歯槽骨の形がどのようになっているかによります。歯槽骨の破壊は歯に沿って縦方向に破壊されている「垂直性の骨吸収」と横方向に破壊されている「水平性の骨吸収」の2タイプがあります。歯周組織再生療法の適応になるのは「垂直性の骨吸収」です。現在の治療法は残っている歯根膜などからの細胞に働きかけることで再生を促すため、水平性の骨吸収に対しては再生を行うことが難しいのです。このほか、治療ができるかどうかを決める要素としとぇ、歯を支えている歯槽骨の状態や根分岐部病変の重症度などがあります。これらを総合的に判断し、治療効果を検討します。

★ 歯周組織再生療法➀

2023年4月5日

歯周基本治療やフラップ手術でプラークや歯石を除去できれば歯周病の進行はストップし、歯肉の炎症も改善します。

 

しかし、病気によって破壊され、失われてしまった歯肉や歯槽骨は残念ながら完全には回復できません。この失われた歯周組織を可能な限り元に戻そうという治療が歯周組織再生療法です。

歯周組織の中でも歯槽骨が減ることは深刻な問題です。歯を支える土台である骨が大きく減ると歯が安定せず、動揺し、噛みにくい状態が続いてしまいます。同様のない歯に比べ、歯がダメージを受けやすく、歯周病の管理をしていても、将来、歯を失うリスクは高くなります。このため、歯周組織再生療法により歯槽骨を再生させることは、歯の健康を維持するためにも大きなメリットがあります。歯周組織再生療法のもとになっているのは医科でも広く研究されている「再生療法」の考え方です。実は歯科分野での再生療法の導入は、他の分野に比べて進んでいます。一方で、全ての患者さんに効果が得られるものではありません。再生が期待できるケース(適応)も明らかになっています。ご自身の歯が歯周組織再生療法の適応になるのかどうか、また、どのくらいまで骨の再生ができるかなど、主治医によく確認したうえで治療を受けましょう。

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