石田歯科
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★酸性の飲み物を取り続けるとう蝕になる?

2023年9月8日

飲食物に含まれる酸が酸蝕症を生じることはよく知られるようになってきましたが、う蝕の発生にも深く関係しています。それは、摂取した酸がう蝕を引き起こす細菌叢に変化をもたらすからです。被験者は歯咬合面に作成した穴にプラークをため、pH3.9のリン酸溶液で昼食後と就寝前に1分間の洗口をし続け、2週間後にプラークを摂取してS.mu-tansの割合を調べました。

 

すると、プラーク中のS.mutansの割合は、2週間で7倍にまで増加していました。酸性の飲食物を取り続けると、酸性の環境でも活動できるう蝕原性の高い細菌が多く生き残り、細菌叢の変化が起こります。これをマイクロバイアルシフトといいます。

そのため、酸と糖の両方が含まれた飲食物を取り続けると、口腔内が「虫歯になりやすい」環境に変化してしまうことが懸念されます。これは生態学的プラーク説にもつながった研究です。

★ 酸蝕はフッ化物で防げる?

2023年9月6日

酸蝕は、う蝕のようにフッ化物でふせぐことができないのでしょうか?

フッ化物の働きには、

➀再石灰化の促進

②脱灰の抑制

③結晶性の改善

④細菌の代謝阻害  があります。

 

酸蝕症には細菌が関わらない為、④は効果がありません。

➀~③については、フッ化物の存在下でハイドロキシアパタイトの臨界pHが4.5になり(エナメル質の臨界pHは5.5)、再石灰化が促進されることから、フッ化物がエナメル質の耐酸性を強化することが期待できます。

ところが、酸蝕症をおこすような飲食物の中には、pH4.5を大きく下回る酸蝕能の高いものがあります。そのような酸性に飲食物が歯面に直接流れ込むと、フッ化物による再石灰化が間に合わず、エナメル質はどんどん溶けてしまいます。

つまり、酸蝕歯バイオフィルムのない状態でう蝕の酸よりも強い酸により引き起こされるため、フッ化物で防ぐことがう蝕以上に難しく、原因の改善が必要となります。

★ 酸蝕歯の歯磨き

2023年9月5日

酸蝕症で脱灰が進んだ歯は、歯磨きによる摩耗が懸念されます。唾液による再石灰化の効果を期待するには、どのくらい時間を空けてから歯磨きを行えばよいのでしょうか?

 

ヒトのエナメル質をクエン酸で3分間脱灰した後に口腔内に装着し、時間をおいてから歯磨きを行って、摩耗量を計測した研究があります。時間を置くほど摩耗量は減少し、脱灰から歯磨きまで60分間あけると、摩耗量は有意に少なくなりました。

別の研究でも、1日2回、エナメル質を炭酸飲料(スプライト)に90秒間浸してから歯磨きをしたところ、30分、60分と時間が空くほど摩耗量は有意に少なくなりました。それでは、歯磨きをしていない歯よりはかなり摩耗してしまうことが分かります。酸蝕歯に対しては、唾液による再石灰化を期待して歯磨きを制限するよりも、やはり原因の改善を第一に行うべきです。

★ ヨーグルトは酸性なのになぜ歯が溶けないのか?

2023年9月2日

濃い塩水には塩がなかなか溶けないように、カルシウムとリン酸を多く含む液体には歯が溶けやすくなります。

エナメル質の臨界pHは5.5ですが、これはエナメル質に付着したバイオフィルム中のカルシウムイオンとリン酸イオンを平均的な濃度として計算した場合に、pH5.5になるとエナメル質が溶ける.という数値です。

そのためカルシウムとリン酸を多く含む液体中では、pH値だけ見れば酸蝕症の原因となりそうですが、カルシウムとリン酸が豊富なため臨界pHは3.9となり、エナメル質は溶けだしません。

しかし、たいていの産生飲料は臨界pHが高く、酸蝕症をおこす原因となりえます。炭酸飲料の中にはpH2.5で臨界pH6.5というものもあり、そのような飲料を飲み続けると酸蝕症が急速に進む恐れがあるので注意が必要です。

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