★ 歯周組織再生療法②
2023年4月8日
歯周組織再生療法の治療効果を得るためにはプラークや歯石をきれいに取り除くことが必要条件です。
この治療では、できるだけ多くの再生を目標に行いますが、残っている骨に形や患者さんの年齢、患者さんの持つからだの修復力などにより、再生できる骨の量には個人差があります。
歯周組織再生療法の適応は主に中等度の歯周病の患者さんです。重度の場合、歯の動揺が大きいため、歯が手術の負担に耐えられない可能性が大きく、無理におこなうと歯を失う危険があります。つまり、重症になる手間で受けることが大事です。一方、軽症の場合、歯槽骨の量はまだ、十分に保たれているので再生療法を受ける必要はありません。
治療ができるか、できないかを決めるもう1つの基準として、残っている歯槽骨の形がどのようになっているかによります。歯槽骨の破壊は歯に沿って縦方向に破壊されている「垂直性の骨吸収」と横方向に破壊されている「水平性の骨吸収」の2タイプがあります。歯周組織再生療法の適応になるのは「垂直性の骨吸収」です。現在の治療法は残っている歯根膜などからの細胞に働きかけることで再生を促すため、水平性の骨吸収に対しては再生を行うことが難しいのです。このほか、治療ができるかどうかを決める要素としとぇ、歯を支えている歯槽骨の状態や根分岐部病変の重症度などがあります。これらを総合的に判断し、治療効果を検討します。