★ 唾液の働き
2023年09月19日
唾液はう蝕に対する最大の防御因子で、分泌が減少すると、う蝕や酸蝕が非常に速く進行します。
そのため、唾液が減少している方はう蝕リスクが極度に高いと評価します。
ドライマウス(口腔乾燥症)の有病率は年齢とともに増加し、65歳以上では30%以上とも推定されています。
唾液のう蝕予防における作用はいくつもありますが、その中の主なものを3つ挙げます。
➀イオン貯蔵作用
唾液は歯のミネラル分(リン酸塩やカルシウム)が豊富に貯えられているまえ、再石灰化を促します。
②緩衝作用
酸を中和することにより、唾液やバイオフィルムのpHを7(中性)付近まで戻します。(pH6~7.5ではリン酸塩、pH<6で重炭酸塩が主に働きます)それにより、脱灰の時間を短縮します。
③浄化作用
飲食物や細菌を口腔内から洗い流します。