石田歯科
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★ う蝕は感染症?

2023年06月2日

現在、う蝕の病院論はMarshが提唱した「生態学的プラーク説」が支持されています。う蝕はMS菌など特定の細菌の感染によって起こるのではなく、口腔内常在菌の‘‘生体の変化‘‘によっておこるとすると考えで、以下の4つのステップで説明されます。

 

➀頻回な糖の摂取により、バイオフィルム中のさまざまな細菌が糖を代謝して頻回に酸を産生します。その酸により、細菌にストレスがかかることで細菌の酸産生と耐酸性が増します。

 

②バイオフィルム中のpHが酸性に傾き‘‘環境の変化‘‘が起こります。

 

③バイオフィルム中が酸性になると酸に弱い細菌は生き残れなくなり、MS菌、乳酸菌、ビフィズス菌など酸性環境で生き残れる細菌が優勢になります。すなわち‘‘生体の変化‘‘が起こります。

 

④酸性の環境で生き残った細菌がさらに酸を産生し、歯面の脱灰が進んでう蝕が進行していきます。

頻回の等の摂取や唾液の減少はう蝕リスクを高め、口腔清掃やフッ化物の使用はリスクを低下させます。

 

 

カリエスブック

著 伊藤直人

 

 

生体学的プラーク説の概念をより細かく説明したものが、高橋とNyvadの「拡大版 生態学的う蝕病因説」です。

以下の3つのステップで説明され、象牙う蝕にはタンパク質分解ステージが追加されます。

 

➀動的安定ステージ

バイオフィルムの中でさまざまな細菌が糖を代謝し、酸を産生します。当接種の回数が少なく酸性になる頻度が少ない状態では、唾液または細菌の産生するアルカリによって酸は中和され、脱灰と再石灰の平衡状態が保たれます。

 

②酸産生ステージ

細菌は酸性環境下でも生き残れるよう、さまざまな防御機能を働かせて適応します(酸適応)。

その際、細胞内の酸を細胞外に排出する機能を強化することで、酸産生能が高まります。その結果、脱灰が再石灰化を上回り、エナメル質のミネラルが喪失して初期う蝕病巣が生じます。

 

③耐酸性ステージ

酸性環境が続くとバイオフィルム中のpHはさらに低くなり、耐酸性能が高く、厳しい酸性環境でも生き残れるMS菌やLacto-bacillusは、さらに酸を産生することでう蝕を促進させます。

 

 

 

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